NHKはいい。何がいいって、CMがないから28分まるまるエレファントカシマシ。
4曲の演奏と、赤羽、日比谷野音のロケシーンと、宮本さん1人のインタビューも合間に織り交ぜつつ、
見応えたっぷりの今回の「SONGS」でした。
左側のタイトル。意味ないんですけど、ちょっと並べてみます。
・デビュー25周年 戦うロックバンド・エレカシ
・ボーカル・宮本のレコードデビュー
・地元・赤羽 団地の思い出
・人気ロックバンドを夢見て
・社会への反発 心の叫びを歌に
・契約打ち切り 事務所消滅
・「悲しみの果て」に見えたもの
・エレカシ「野音」への思い
・復活から一年 月に託した決意
・「左耳が聞こえない」活動休止へ
・病を経て見えてきた 日常の尊さ
・エレカシ復活! ふたたび「野音」へ
・47歳の同級生バンド エレカシの明日
NHKのアナウンサーの方のNHKらしい淡々としたナレーションに乗せて、
「何やってんだそこで君は!」という客電つけっぱなし渋公のシーンとか、
「おはようこんにちは」のコニファーフォレストの「うるせえなバカヤロウ」とか映るたびに、
そのギャップがいちいちツボだったり、
スタジオで1人だけのインタビューの部分で、急に宮本さんが立ちあがるので、
画面から顔が切れてしまって、カメラがあとから追うように映していたり、
宮本さんがわーっとしゃべったあと、「この話おもしろいですかね」といういつもの確認を2回ぐらいやっていたり、
細かいところもいろいろ楽しく。
さすがNHK、「はじめての僕デス」をとりあげるにしても、
NHK合唱団時代の写真が出てきます。10歳当時の。
初めて見ました。わわ、ほんとに合唱団に所属してたんですね、と今さらながら思ってしまいました。
赤羽で通っていたヤマハに訪れ、スタジオだった一室に入り、
部屋の中を指さしながら、宮本さんが「ドラムがそこでな。石くんがここにいて。成ちゃんここら辺だよな」と懐かしそうにしていたのが印象的でした。
2002年の「the roots」でも赤羽など縁の地をめぐってましたけど、
あれから12年後また同じ地でまた4人で、みなさん落ち着いてらっしゃいます。
宮本さんの過度な石くんいじりもなく(笑)。あの時はそれがすごくよかったんですけど。
47歳の4人が今回、番組の企画で再び赤羽を歩きながら、
それぞれに12年前とは違う感慨でカメラの前に立ってたんだろうなあという気がしました。
赤羽台団地を歩く4人の姿、一番街を歩く姿、日比谷野音に入って行く後ろ姿、野音のステージに並んで立っている姿、しゃべらなくてもそれだけで絵になる4人のたたずまいというのが、
ほんとにもうため息が出るほどすてきなのでした。
このすてきさというのは、「the roots」の時と同じようでまた違うような。
12年間分の年月をまとって、さらに渋く深くなっているような。
今回は「悲しみの果て」「今宵の月のように」「あなたへ」「俺たちの明日」という4曲の演奏。
意外な選曲も1曲ぐらいあればいいな、という気も正直しましたが、
でも、番組終わって、やっぱりこの曲たちだなあという納得感もしみじみとあったりしました。
契約切れの頃、曲を作りながら、ライブハウスのお客さんの顔が浮かんだという「悲しみの果て」についてのエピソード。
「ライブハウスのお客さんの顔が浮かんで『宮本―』って、家でですよ。
『悲しみの果てにー』『宮本―』ってね………1人で。まあいいんだけど(笑)」2014.1.25 NHK SONGS
「1人で」って言って笑ってるのがよかったです。
シェルターの「悲しみの果て」が流れて、こんな創作の逸話もあって、「絶望の淵でもがいていた彼らを復活へと導いた1曲です」というナレーションのあと、「悲しみの果て」の演奏が入る。こんな流れでこの曲聴くとまたいつもと違った感じ。ぐっときてしまいました。
冒頭、宮本さんの横顔から入るのが新鮮でした。
「月が好きで」「月とか出ていると得した気分になりますよね」「満月に近ければ近いほど盛り上がる」という宮本さんの話のあとに「今宵の月のように」。
「あなたへ」の前には、病気の時のエピソードについて、
「いつもほら幻みたいな所にいるから、リアリティのあることが起きるともう焦る焦る。普段日常ってすごいってやっぱり思いました」
(同上)
と宮本さん。
「僕らの音楽」で「夢の中で生きているようなところがある」みたいに言っていたのを、今回は「幻」という言葉を使っていました。ピザ屋の配達のバイクの話、山手線で若い女性があんぱんを食べている話。みなキラキラしていると。そんな話から「あなたへ」の演奏へ。
サビのところで一気に引きの画になって、音と一緒に画面にも、ストリングスが入ってくるというカメラワークがとてもよかったです。ずっと片側から当たり続けるという照明も雰囲気があってとてもよかった。
最後の「俺たちの明日」まで、どの曲もちょっとずつセットが変わって、
照明もその曲に応じてアレンジされきめ細かく当てられてて、エレカシの歌や演奏がすばらしかったのはもちろんのこと、それぞれの曲が丁寧に準備され撮影されたんだなあと思って、そういうのもぐっときながら見ていました。
確かこの「SONGS」は、2012年、宮本さんが病気になる前にブッキングされていたんだけど、
病気で出演がかなわなかったと覚えています。記憶違いだったらすみません。
でも甘えちゃいけないなあと思う、病気に。みんなやっぱり一所懸命やってるし、病気の人いっぱいいるしさ。人の優しさが身に染みんのよ。誰も俺のこと怒んなかった。テレビだって飛んじゃったけど、『いいです』って言ってくれた。すげえ嬉しかった。
(ROCKIN’ ON JAPAN 2012年12月号)
病気後のインタビューで、宮本さんはこんなふうに話してました。番組名は言っていなかったけど、きっと「SONGS」のことも含まれているんじゃないかなと思って。
「この話おもしろいですか」と確認する宮本さんに「最高におもしろいです」と返した、あれはディレクターさんでしょうか。
当時のスタッフと今回のスタッフが同じかどうかわからないけど、
この「SONGS」については、こんな話もあるので、1年ちょっとの間をはさんでようやく放映に至ったことが、番組を作る側の人にしても、エレカシサイドにしても、本当にうれしいことだったろうなあと思います。
もちろん待ち焦がれた見る側も本当にうれしかったし。
「SONGS エレファントカシマシ。逆境に立ち向かい、名曲を生み出してきた戦う男達。その25年に迫ります」
これは最初のナレーション。
ファンの本音を言うと、25年ありますから5時間ぐらい特番でお願いします! という勢いだったけど、
でも、30分という番組に25年の歴史が凝縮され、NHKらしい素朴な真面目な空気がとてもよかった気がします。なんと言っても4曲も入っているのがつくづくよかった。挿入される映像も含め曲自体が歴史そのものでした。
再放送は1/31午前1:30~(1/30深夜)だそうです。
http://www.nhk.or.jp/songs/
SONGS、良かったですよね。
4人の姿が見れたし、秘蔵映像?もあって、曲もすごく丁寧に伝えられてて。
演奏されたのは4曲だけど、間に入ってたライブ映像とかのちょっとした中の曲ももっといろんな人に聴いてほしいですよね~。
確かに30分は短いと思いました!
ゆうこさん、こんばんは。
SONGS、良かったですね♪
演奏された4曲やライブ映像も少しずつ何曲も入っていたし、赤羽や日比谷野音のロケシーンも充実しててもろもろてんこもりな内容、
ほんといろんな人に見てほしい番組だなと思いました。
あと合唱団の集合写真にはびっくりしました!
いろんな素材がいい流れで編集されてて30分が瞬く間に過ぎてしまいました。
録画したのまた繰り返し見てしまうと思います~!