2014.1.17 僕らの音楽(大杉漣xエレカシ)

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大杉漣さんとのトーク。
先にエレカシの4人が座っていて、そこへ大杉さんが入ってくる時、
4人とも満面の笑顔で、ほんとにいい顔をしていました。

今まで「僕らの音楽」で宮本さんが対談した相手は、
川上未映子さん、Dragon AshのKj、生田斗真さんで、今回大杉さんは初めて年上の対談相手。

宮本さんがアルバイトで「いらっしゃいませ」ばかり言ってて、「ただいま」のかわりに「いらっしゃいませ」を言ってしまうぐらいだったとか、
大杉さんがセリフの全くない“沈黙劇”を16年やっていたという話を受け、石くんに向かって「あなたも“沈黙劇”に近い」と言ったり、
宮本さんが飼っていた文鳥の話(「ピーちゃん逃げちゃって」)や、
成ちゃんの飼っていたヨークシャーテリアが今はうちにはいない、ということについて、宮本さんが「うちにはいないけどって…空中か?」と聞き返したり、
いろいろツボを押されるトークの連続だったんだけど、
やっぱり特筆すべきは石くんの柴犬話。
飼っている柴犬の映像を黙々と撮り続ける石くん。「かわいい」とか「おいで」とか言わず黙ってひたすら映像を撮り、
宮本さんに「その映像なぜ俺に見せる!」と言われてしまう石くん。
大杉さんに「あとで見たりするんですか」ときかれ、「そうでしたね」とこたえた時の、メンバーのウケ具合が尋常じゃなくておもしろかった。

大杉さんが生田斗真と映画『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』で共演したということで、
生田さんの話にもなりました。
生田さんもエレカシの大ファンで、「僕らの音楽」にも宮本さんの対談相手として登場しました(2011.12.9放送)。
宮本さんは生田さんが番組(「新堂本兄弟」2012.12.23)で「悲しみの果て」を歌っているのを見て、とても嬉しかったみたいですね。

大杉さん曰く

「結構盛り上がるってわけじゃないけどね、それでなんかそいつと1歩も2歩も近づく感じがするんですよ。うん。≪さあ≫って言ったら≪がんばろうぜ!≫って出るようなね」

2014.1.17 僕らの音楽

わかる。すっごいわかる。エレカシというだけで1歩も2歩も近づく感じ。
生田さんからエレカシが好きだって話をされた時、大杉さんは「やっぱりな」って思ったそうです。
生田さんと仕事をやる中でいろいろ感じるところがあったんでしょうけど、エレカシを好きだということを知って「やっぱりな」と。
「結構盛り上がるってわけじゃない」っていうのもいい。語らずとも語れる感じ。
このあと、曽我部恵一×エレカシで「俺たちの明日」。トークからいい流れでした。

ドキュメンタリー映画のスタジオシーン(厳しい練習風景)が流れて、
これを観た大杉さんは、僕は何をやってんだと思ってショックだったそうです。

大杉さん「僕は62、っていうか別に62どうのっていうんじゃないんだけど、希望はあるんですよ。若い頃こんな希望って言葉は俺は使わなかったかもしれないんだけど、どういうものを目指すか、っていうか、役者なのか俳優なのかわかんないけど、なりたいとか、どんな生き方がいいとか、そういうことは不器用なりにいろいろ考えるんですよね。楽しくありたいって思うけど、そんなに簡単に手に入るものじゃねえだろっていう部分がありまして、俺は。」

(同上)

ペットトークのにこやかな雰囲気とは打って変わって、
この時のメンバーは皆、背筋が伸び引きしまった表情をしていました。
大杉さんの話を受けて、宮本さんは“希望“について語ります。

宮本浩次「僕もこのバンド、やっぱ希望みたいなもの、ようやくそういうのが……ああなるほどと思ったのはそこで。全部そこにあるっていうか、なんかもう」

(同上)

この「なんかもう」のあと、宮本さんは思いを言葉にしようとするんだけどできなくて、
だけど、大杉さんは「うんうん」とうなずいていました。わかるわかる、っていう感じ。
生田さんと大杉さんにしても、大杉さんとエレカシにしても、語らなくても通じる何か、むしろ語るよりも大きな何かが通じ合ってるんでしょうね。

大杉さんの紹介映像の最後にドラマ「フレンズ」の映像が流れました。
スナックで大杉さんがカラオケを歌っているところに煮詰まった表情の宮本さん登場。
不意をつかれてびっくりです。
あのドラマが放送されていた時の微妙な空気を思い出します。
『good morning』が出たあと。ライブで必ず“コール アンド レスポンス”をやっていた頃。
別にドラマに出なくていいのになぁ、と思いながらもやっぱり気になって毎週見ていました。
ドラマ自体は残してないんですけど、
番宣で出た「王様のブランチ」が残っていて、それを久々に見てみました。
浜田さんからドラマに誘われた宮本さんは「100個返事で」それを受けたそうです。
↓はドラマの人物相関図(荒くてすみません)。
IMG_1090.jpg

番組の中で宮本さんは大杉さんについて、
「渋い方ですよね。激渋の男っぽい感じ」とコメントしていました。
あれは確か恵比寿のリキッドルームだったと思うけど、
大杉さんが1人でやってきて、ささっとフロアに入って行くところをお見かけしたことがあります。
EMIのある時期、エレカシが全く露出しなくなって、ライブ会場を飾る花が激減しても、
大杉さんの花だけはありました。

ドラマをきっかけにエレカシのファンになった大杉さん。
仕事の現場でエレカシの話をする大杉さんと生田さん。
そして大杉さんと生田さんの話をするエレカシ。
縁というのはつくづく不思議だけど必然というか引き寄せ合うというか、
そんなことを思った今回の「僕らの音楽」でした。

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