アルバム「good morning」
アルバム「good morning」のジャケットは、宮本さんが車で宇宙に突っ込んでいます。
歌詞カードは、闇に星、宇宙のイメージ。
“コールアンドレスポンス”にも、
生命そう スペーシアス涙流れてても
エレファントカシマシ “コールアンドレスポンス” 詞/宮本浩次
Powerそう Universe我らに力を!
(同上)
と、それっぽい詞がちりばめられてる。
オレの中の宇宙
アルバム「俺の道」には”オレの中の宇宙”という曲があります。
何も怖くない、立ち向かう、という言葉が繰り返し出てきて、
もんもんとしつつ何かに対峙し抗っているような詞。
中でも、
「町はきれいだな」「オレは勝てそうかい?」「助けてよオレの中の宇宙」
エレファントカシマシ “オレの中の宇宙” 詞/宮本浩次
の部分にはっとさせられました。
助けてよ、と言っている先が≪オレの中の宇宙≫だという。
友達がいるのさ
“友達がいるのさ”にも「宇宙」が出てきます。
くちびるから宇宙 流れてく日々に 本当の俺を見つけてえんだ
エレファントカシマシ “友達がいるのさ” 詞/宮本浩次
エレカシの宇宙というのは言いかえるならこれ、という言葉は
なんとなく浮かぶんだけど、
言ってしまうと興ざめするような、言いかえること自体が間違ってるような、
そんな感じでエレカシの歌の中の「宇宙」は前から気になっていました。
「宇宙とは何か」(財布を落とした話から)
昔、ジョージさんの番組(GGTV)にエレカシがゲスト出演した映像を見たら、
「東京からまんまで宇宙」の曲にちなんで、
ジョージさんが宮本さんにとって宇宙って何、という質問をしていて、
≪光目指すのはなぜ?≫って始まるんだけど……
生きてる最後の瞬間まで、素敵な昔の生命力っていうか、
なげやりな感じになっても、
やっぱり生きてるっていうところの自分の素敵な感覚というのを絶対呼び覚ましたい、
そうぎりぎりまで思ってるものじゃないか。
財布落として交番に電話したら、「宮本さんおめでとうございます。届いてます」と言われ、
性善説じゃないけど、世界の人はなんていい人なんだと思って。
モンゴルへの大平原に行って、星見て泣いてるようなことじゃないと思う。
旅に行って、空気がいい、温泉気持ちいい、それも宇宙なんだけど、ご飯食べて寝て……
(ジョージさんに宇宙って近い存在?ときかれ、うなずきながら)それを見つけられるかどうかっていうことなのかな。
俺からすぐ直結してるっていう……豪快じゃなくてもすごいっていうのを感じるときがある。
という答え方(要約)を宮本さんはしていました。
思えば、アルバム「good morning」のころ、宮本さんはライブでチキショ~とよく叫んでました。
実際”眠れない夜”には、
俺は時々戦う前から勝負を避けて奴等に勝利をもたらす チクショウ~
エレファントカシマシ “眠れない夜” 詞/宮本浩次
という詞があったりします。
あれから10年以上。
「good morning」のころと、
“東京からまんまで宇宙”の今とでは、時を経て「宇宙」のありようが違ってきているのかな、と、
「豪快じゃなくてもすごいっていうのを感じる」という話を聞いて考えたりしました。
それにしても、「宇宙って何」と聞かれているのに、
財布落とした話をし始めたときは、大丈夫かな、話飛び過ぎてないかな、とハラハラしたけど、
最後ちゃんと話がつながってよかった(笑)。
さすがジョージさんです。聞き上手。
それを見つけられるかどうか。さりげないけどぐっとくるメッセージでした。