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『ズレてる方がいい』PVショートVer.

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エレファントカシマシ – ズレてる方がいい(Short ver.)

エレカシのPVだと『コール アンド レスポンス』が今まではダントツの1位だったのですが、
記録を塗り替えそうです。ショートバージョンだというのに。



あんまりにもかっこいいので、シナリオ風に書き起こしてみたいと思います。

—–
バイクが走る。カメラ、タイヤなめの道路を映す。

バイクの轟音消えて、
『ズレてる方がいい』、イン。
一本道を行くバイクのロングショット。 (*1)

バイクに乗る男の背中。

地面のクローズアップ、砂が風で飛び、何やら現れる…… (*2)

一人立つ、ヘルメットにゴーグル姿の宮本。 (*3)
おもむろにヘルメットを脱ぎ、服にまみれた砂をはらい落とす。
手袋をバイクのシートに投げ置く。

宮本、視線を下げ気味にして歩き、ふと立ち止まる。
地面、砂が風に飛んで、現れた何かを拾う宮本――手にしたのは、鍔。 (*4)

タイトル『エレファントカシマシ』。 (*5)
宮本、頭かきむしる。

でーーーい
逆光、叫ぶ宮本のシルエット。

タイトル『ズレてる方がいい』。

エレファントカシマシ4人の演奏が遠景で。そして石森のアップ。  (*6)

茫漠とした荒野をロングショットで、宮本が歩く。
少し寄り、宮本の後ろ姿。

戦いを物語る写真の数々。家紋ののぼり。
写真にエレファントカシマシの演奏シーンがオーバーラップ。

荒野を背に、宮本が歌う。横から風、舞う砂煙。 (*7)

『ズレてる方がいい』

—–

*1
冒頭、音の切り替えが秀逸。静かに始まる歌の良さがここで際立ってます。

*2
地面の描写が短く入るのが効いてます。
乾いた土が風で飛んで、この「乾き」と「風」で映像に情緒が出てくる。

*3
ここんとこ、ミーハー魂をなんとなく自粛していましたが、
すこし解禁してもよろしいですか。
ヘルメットとゴーグル、それで埃まみれって。反則です! なんだそのかっこよさは。
そして、そのなで肩加減は!
肩を落としてるっていうことなのか……どうなんでしょう。

*4
あんまり自信がないのですが、拾ったのは多分「鍔(つば)」だと思います。
刀の持ち手のところに付いてる、まるい、あれですね。
上手く説明できないので、こちらをどうぞ。
鍔じゃなかったらごめんなさい。
鍔だけが地面に転がってるということは、戦のあとだということがわかります。
鍔を見つめる宮本浩次。短いけれど、この画もいい。ぐっと引き締まるし、一気に物語が広がる。

*5
タイトルの出方、最高です。
字もほんとにかっこいい。
古い東映映画のタイトルっぽいといいますか、『仁義なき戦い』も手書き文字でばーんと画面いっぱいに出てたはず。
ちょっと古くさいけど、男っぽくて土臭くてどーんとしてて、
本当にこのタイトルで、私の中ではこのPVが心の順位第1位になりました。
逆光に頭かきむしる宮本浩次。タイトルにこれ以上ないぐらいのはまり具合です。

*6
逆光なのでシルエットになってるのがいい。
だからモノクロなんだ、という感じです。光と影が際立って映像の美しいことといったらもう、ため息が出ます。

*7
荒野、風、砂煙。
エレカシには乾いた空気がよく似合いますね。

—–
続きが早くみたいです。
YouTubeのページに

初回盤には、映画と同じ犬童一心・樋口真嗣両監督によるMusic Videoを収録。
Music Videoとは思えない壮大なスケールの作品にプラス、超貴重なメイキング
映像も収録。

と説明があって、そうか、初回限定についてくるのか、と思い出しました。楽しみ。
こんなにわくわくするPVは久しぶりです。
監督さん、ありがとう。嬉しいよ。

それにしても、冒頭のバイクと、時代劇のミスマッチ。すばらしいです。ズレてる感、最高です。

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