エレカシ・宮本ソロ_曲タイトル

季節はずれの男

昨日のことになりますが、生田斗真さんがラジオでエレカシの“季節はずれの男”をリクエストしたそうです。
私はこのラジオを聴いてないんですけど、
その時の様子が番組のHPに少し紹介してありました。
http://www.j-wave.co.jp/original/iam/toyou/index.html
(2013年2月21日放送分)



生田斗真がエレカシをラジオでリクエスト。
現在のこの状況にあっては、話題に飢えているだけに、とてもよろこばしい。
しかも曲が“季節はずれの男”です。
14枚目のアルバム『俺の道』の5曲目。

『俺の道』リリース当時の渋谷さんとのやりとりで、こんなのがありました。

渋谷「これ(“季節はずれの男”)は誰でもすぐに宮本君が主人公だってわかる詞ですよね。本当にすごく私小説的に、等身大の宮本君のリアルが歌われている。こんなに生々しいことを歌うことに、抵抗はなかったの?」
宮本「いやあ、だってもう、そんなこと言ってらんないっすよ。だってネタがないんですから」
渋谷「(笑)」
宮本「もう本当に自分と勝負しなきゃならなくなったから……ただこれ、ロマンがなさすぎるんですよね」
(bridge vol.38 summer 2003)

照れ隠しなのか「ネタがない」と笑いを誘う返答をしつつも、
「自分と勝負しなきゃならなくなったから」という静かな決意。

この曲と言えば、

努力を忘れた男のナミダは汚い
エレファントカシマシ ”季節はずれの男” 詞/宮本浩次

このフレーズです。
生田さんもここに触れてますね。
なんとも強力なインパクトの詞です。最初聴いたときはほんとにびっくりしました。

太陽の季節 無駄な努力いつまでも
太陽の季節 お前いつでもどこでも物欲しげ
エレファントカシマシ “太陽の季節” 詞/宮本浩次

と、“太陽の季節”にも「努力」という言葉が出てくるけど、
これは自虐っぽいというか、わりとシニカルな使われ方です。

が、“季節はずれの男”は、ストレートな意味、真っ向勝負の「努力」です。

「努力」って、詞にしづらい言葉じゃないかと思うのです。
特に、ロックミュージックでは。
それから、努力するとかがんばるということを前面に出すのがカッコ悪い、という風潮もあるし。
努力をアピールすると、往々にして世間にはウザがられます。
すずしげに、実はがんばってるんだよ、ぐらいの方が一般的には好まれるというか。

ということを踏まえての“季節はずれの男”。
≪努力を忘れた男のナミダは汚い≫。
何ゆえにこんなに刺さるのでしょう。
エレカシの宮本浩次が歌っているから、という盲目的な部分もあるし(笑)、
歌い手の年齢がもはや若くはない当時37歳というのもあるだろうし、
この曲の持つ徹底した冷静さ、というのもあるんだろうと思います。

前作『DEAD OR ALIVE』の“未来の生命体”で、

オレは堕ちてゆく我が身を端から見ている
エレファントカシマシ “未来の生命体” 詞/宮本浩次

と腹をくくり、
もっと進んで、さらに突き放して、
もう一人の自分がもう一人の自分を見ているという感じが
『俺の道』というアルバムではすごくするんですけど、
この“季節はずれの男”は中でもその色がとても濃い気がします。
タイトルにしてもそうだし、

「俺は勝つ」俺の口癖さ
エレファントカシマシ ”季節はずれの男” 詞/宮本浩次

すごいです、この醒めた感じ。
これだけ自分を醒めてみている人の言う「努力」はリアルな響きがするのです。

宮本さんが「ロマンがなさすぎる」と言ったのは、生々しいってことなんでしょうか。
究極の表現をもとめて、自分に向き合い、さらけ出すということは、
苦痛をともなうものなんだろうな。
「ロマンがなさすぎる」というくだりで、ちょっと深読みしすぎだけど、そう思いました。
でも先生、発売後10年たって、生田さんがラジオでリクエストしてましたから!
このこと自体がロマンじゃないですか。
そうやって身を削り生み落とされた曲だから、心に深く残るんでしょうね。

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POSTED COMMENT

  1. aki より:

    「季節はずれの男」大好きです。
    2009年の野音1日目で雨の中聞いたのを思い出しました。長い間ずっと行きたかった野音で聞いたこの曲は格別に感じました。
    こんなに包み隠さずストレートに書かれた詞は、衝撃的ですがやっぱりかっこいいですね。←完全に私も盲目でずが・・・。でも、やっぱり、宮本浩次にしか書けない詞だと思います。
    先日コメントさせて頂いた後思い出したのですが、2000年のチラシに載っている富士山のストラップ、私付けてました!しかも大学生時代に。
    今見ると、とてもお洒落とは言えない・・・ような。←PAOごめんなさい。あといつのものか忘れましたが、水色のキューブが付いたストラップも付けていた記憶があります。キューブの中にekと文字が入っていた割とシンプルな物でした。

  2. ヨロレイン より:

    akiさん、こんにちは~。
    「季節はずれの男」、私も野音の1日目を思い出します。
    あれは印象的でしたよね。akiさんも会場にいらしたんですね!
    しとしと雨が降ってましたねえ。
    10月の終わりで、寒くて、でも雨の中聴いた「季節はずれの男」は、
    ほんとうによかったです。あれは忘れられないです。
    あの詞は…ほんとに宮本さんにしか書けないし歌えないですよね。
    あれを歌って、あの詞が浮つかず、リアルに響かせることができるというのは、
    ほんとにすごいと思います。
    グッズ、ストラップもいろいろありましたね~
    私も富士山ストラップ買った気がします。でもどこかに行っちゃったな~
    懐かしいですね!

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