エレカシ・宮本ソロ_曲タイトル

明日への記憶

今月12月19日リリースのエレカシのベスト盤「THE BEST 2007-2012 俺たちの明日」から
「明日への記憶」を。また個人的な感想だらけです。
発売日まであと10日となりましたー

シングルとしては2010年9月発売。

アルバム「悪魔のささやき~そして、心に火を灯す旅~」の3曲目。

初回限定盤AはCOTTON CLUBでのライブ映像つき。この「明日への記憶」も入ってます。

音楽というのはよく言われるけど、聴いてた当時のことを思い出しますね。
その頃の空気と一緒にパッケージするから、
曲を聴いたとたんに、一気に記憶が開封されてしまう。

リリースされた当時、この曲がお気に入りで(今も好きですが)、
ほんとに繰り返しよく聴いていました。
それまでシングルが「絆」や「幸せよ、この指にとまれ」と、
バラードだったりポップ路線だったり……という感じできてて、
この「明日への記憶」も一見バラードっぽいというか、
耳触りのよい感じではあったけど、何かが違った。
ミドルテンポだけど、めちゃめちゃかっこいいロックだと思って、
一筋縄ではいかないなー、おそるべしエレカシ! と思わされた一曲でした。

それまでのシングルは、曲ができたら、
宮本さんが蔦谷さんのところにすぐ持って行って二人でやって……というのが多かったのが、
「明日への記憶」のときは合宿に行って、久々にバンドでやった曲で、
できたデモを蔦谷さんに聴かせて、アレンジを詰めて……という作り方をしたらしい。
合宿で一緒にお風呂に入って楽しかったとか言ってましたね。

静かに始まる冒頭から徐々に音に厚みを増して、

鳥が影落とし目指してく
エレファントカシマシ ”明日への記憶” 詞/宮本浩次

と歌われるサビは映像がぱっと浮かんで、
美しいメロディがこれでもかというくらい「歌」で増幅される。
後半、チクタクのところでは、
一転して、ぐっとリアルな自分の日常の景色。
ストリングスを入れながらもロック色の強いサウンドで、
エンディングに向けてたたみかける。

構成がほんとにすごい。
3曲分ぐらいあるんじゃないかという内容が、交響曲みたいに1曲にまとまっているような。
自分がもしエレカシライブの照明担当だったら、いろいろアイデアがわいて、
武者震いのする曲になるんじゃないかと思いました。

駅へと向かう道で 行き交う人の波
皆どこへ行くの 待ちぼうけ あの頃の俺がいる
(同上)

面影に導かれその先へ…

俺は振り向いた夢の中? 思い出のかけらひとつもなく
立ち尽くす俺が窓に映ってる
(同上)

このへんの気だるい浮遊感とか絶望感とか、もうすごいと思いました。
繰り返される日常、はっと我に帰る瞬間。
この日常の描き方が、特に曲の後半のパート、
混沌とした音とあいまって切実に迫ってくるようで、ほんとにヒリヒリする。

週刊文春の近田春夫氏のコラム「考えるヒット」に、「明日への記憶」が取り上げられたことがありました。
そのときの見出しは、
「男の孤独と狂気を描き切ったエレカシのロック力に脱帽!!」。
近田氏曰く、白昼夢みたいな、いびつで不安な景色が湧き上がり、聴いているだけでヤバい感じがしてくるが、表現として普遍性がなければ、このヤバさは楽しめるものではなく、自己陶酔と切り離して孤独と狂気を描いているのがこの歌のいいところである、とのことでした。

近田氏は、ほめる、こきおろす、がはっきりしているので、
それだけに、この曲をちゃんと評価してほめていたのが、ファンとしてもうれしかったです。
(詞だけじゃなく)音楽がちゃんと面白い、と音のこともしっかりほめてて、
元々の音楽の良さを最大限に引き出しているのが蔦谷さんのアレンジだ、とも書いてありました。

「明日への記憶」は、ベスト盤のちょうど真ん中の8曲目。
ユニバーサルのシングルの中では少し異彩を放つこの曲が、15曲並べて聴いたときに、
どんなふうに感じられるのかも楽しみです。

「明日への記憶」のMV

チクタク。

羅列の歌単語が羅列されている詞が好きです。 例えば、「明日への記憶」の、 時計の針が俺をひきずる チクタク 思い出 後悔 欲望 チクタク ...

 

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