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エレカシとストリングス

映画「のぼうの城」の公開も近づき、番宣も多くなり、そのたびにちらりと”ズレてる方がいい”が流れて、ファンとしては、もう”ズレてる”が流れるだけでテンションが上がってしまうのですが、やっぱりこの”ズレてる方がいい”はかっこいいなあ、と、自分でもあきれるくらい繰り返し聴いた今となっても、あらためて感じてしまう今日この頃。



“ズレてる方がいい”の中で、音的に一番好きなところ、
私の中では、歌い始めのサビが終わったあとの、
ギターリフの部分(でーい、と叫びが入るところ)、あそこなんです。

ラジオで初めて聴いたときも、メロウで美しいあの歌いだしのサビのあとに、
「お、こうくるのか」と思ってビビッときたし、
野音で初の生ズレてるを聴いたときも、このフレーズがどーんと五臓六腑に響いて、
ここから一気に”ズレてるワールド”に引き込まれてしまったのでした。

“ズレてる方がいい”は、ストリングスとのからみが絶妙で、
そういうところもほんと好きです。
聴きやすくマイルドにしようという類のものじゃなくて、
すいかにかける塩じゃないけれど、
ストリングスが入ることで、よりロック加減が増してる感じがします。

エレカシとストリングスということで思い出すのは、
1998年新春の武道館。
「昔の侍」をフルオーケストラでやったんですが、ほんとにこの曲だけだったのです、オーケストラと一緒にやったの。
あとになって宮本さんが、あのときはもったいないことした、もっとやればよかったみたいなことを
言っていて、ちょっと笑ってしまいましたが、
でも、あのときは、そういうモードだったんだろうなという気がします。
観てる側からしても、1曲だけフルオーケストラ、しかもそれが「昔の侍」で、
ほんと、すげーエレカシすげー、とアホの子供のようにただただ感動していました。

2009年の武道館では、それをふまえてか(?)、
1曲だけじゃなく、何曲かストリングスチームと一緒に演奏してました。
その選曲が、もう、エレカシとストリングス、という意味では、
これ以上ないくらいの最強のもので、
1曲目の「新しい季節へキミと」の、ストリングスが入ったときの昂揚感は今でも忘れられないし、
「リッスントゥザミュージック」「昔の侍」もよかったし、それからなんといっても「シャララ」。
これがまあ満杯の客席を凍りつかせるほどの威力で、
ステージからは「どうだ!」という感じのオーラさえ放っていて、
私はまた、すげーエレカシすげーと口半開きで、客席で呆然と立ち尽くしていたのでした。

2011年の武道館は、1曲目のストリングスの「奴隷天国」に度肝抜かれてしまったのはもちろんですが、
「明日への記憶」が思い出深いです。
その前の年に「明日への記憶」がリリースされたとき、
私は、また武道館やるな、と直感的に思いました。
武道館やる、というか、やってほしい、というか。
「明日への記憶」があまりにいい曲で、
こんなひとつの曲に3曲ぐらい詰まっているような壮大な曲は、
ぜひ武道館で観たい、と心から思ったのでした。だから実現して本当にうれしかった。
曲の後半、チクタクのところ、
サイケデリックに曲は展開して、歌の詞は断片的になりロック然としたギターとストリングスとがカオスとなる。
曲自体の持つドラマ性が、武道館という舞台でいかんなく表現されていました。

宮本さんが初めて買ったレコードは、カラヤン指揮のベートーベンで、
中学生になるまではクラシックをよく聴いていたらしいので、
エレカシの曲とストリングスとは潜在的になじみがいいんでしょうね。

また武道館でストリングスチームとの共演が観れるといいなあ。
「偶成」や「地元の朝」とかもストリングスでやると渋いと思います。

「明日への記憶」のジャケ写。しぶい。

新しい季節へキミと来月19日に発売となるエレカシのベストアルバム「THE BEST 2007-2012 俺たちの明日」の 1曲ずつレビューをしたいと思い...

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