渋谷・ヒカリエで開催されている写真家・平間至さんの写真展に行ってきました。
平間至展 写真のうた -PHOTO SONGS-
2023.7.8(土) – 8.23(水)
渋谷・ヒカリエホール ホールB(ヒカリエ9階)https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/23_hirama/
2009年、「桜の舞い上がる道を」がリリースされた後あたり、タワレコの「NO MUSIC, NO LIFE」シリーズにエレカシが登場。そのポスターも今回の写真展にどーんと展示されていました。
エレカシの「NO MUSIC, NO LIFE」ポスターは、私個人的に今までのエレカシビジュアルで1、2を争うかっこよさ(もひとつはgood morningのときの檄文ポスター)で、それは本当によぉく覚えております。
個人個人の自意識が、高度にかなり繊細に発達している時代の中で、
喜びや悲しみ、ないしはモヤモヤした人の心の奥でうごめいている様々な感情の渦を、
瞬間的にまたは永続的に開放させ、揺さぶるのが音楽。
自分を含め人間は、何かに夢中になったり新しいものにチャレンジしていく体力と情熱と、
そして成熟した大らかさを持ちながら、
一生懸命生きることが求められていくのだと思います。
(エレファントカシマシ 宮本浩次)TOWER RECORDS「NO MUSIC,NO LIFE」ポスターより
写真も宮本さんの文章もかっこいい。「成熟した大らかさ」というのもすてきですね。
この写真については、メイキングの記録がブログでも動画でも残っています。
エレファントカシマシ NO MUSIC, NO LIFE.メイキングレポートhttps://tower.jp/article/series/2010/01/15/1928
エレファントカシマシ [NO MUSIC,NO LIFE?メイキング]
↑でブルーの上着を着て寝転がっているのが平間さん。平間さんと石くんのやりとりがおもしろい内容となっております。
上から見下ろすようなショットと言えば、「悪魔のささやき~そして、心に火を灯す旅~」のジャケ写もかっこいい。
平間さんの写真展には、タワレコのポスターのほか、何点かエレカシが出てきました。1990年の、ロッキングオンジャパンのエレカシの撮影が、独立してはじめての仕事だったそうです。
「風に吹かれて-エレファントカシマシの軌跡-」にも、まったく同じ写真ではないけど、同じ撮影時のものが掲載されていました。
平間さんと言えば、若い頃宮本さんに殴りかかられたエピソードが有名。
撮りながら「ここで歌ってもらえます?」というむちゃな要求をする平間至。困ってもじもじしている宮本。黙って見ている編集長山崎。
どうしよう。と思ったら、突如宮本がキレ、靴を脱いで手に持ち、平間至に殴りかかった。
兵庫慎司の「ロックの余談」
時期としては「エレファントカシマシ5」の頃。平間さんも宮本浩次も20代で、雑誌の撮影とはいえ表現者vs表現者の真剣勝負。ただならぬ空気が漂っていたんでしょうね。
その後、平間さんからも
平間至「エレファントカシマシの宮本浩次くんにスニーカーで殴られながら撮ったこともあります(笑)」
BRUTUS「平間至の写真に宿る即興性とパンク。初期作、ミュージシャン、写真館まで」
とコメントあり。30周年イヤーでJAPAN表紙を飾ったこの写真。こんなナイスな表情を引き出してくれたのも平間さんでした。
ヒカリエの写真展は、エレカシ以外もぐっとくるすてきな写真がたくさん展示されていました。ミュージシャンや俳優さんなど芸能の方の写真もそうなんですけど、一般の人の写真がまたほんとにすてきでした。ちょっとした表情だったり切り取り方だったり、結局のところ愛なんでしょうかねえ。