今さらながら、11月の「SONGS」を振り返りたいと思います。
番組内容
- “紆余曲折の音楽人生” まとめ映像
- “PLAYLIST” 昭和歌謡の映像
- 大泉洋とトーク
芸術選奨受賞、「異邦人」の歌詞、同じコード進行でも…の話 - 小林武史コメント
NHK MUSIC HP「第586回 宮本浩次」
https://www.nhk.or.jp/music/songs/455777.html
演奏曲とバンドメンバー
- 「今宵の月のように」(白シャツ)
- 「冬の花」(黒ぶかぶかシャツ)
- 「浮世小路のブルース」(黒ジャケ黒シャツ黒細タイ)
バンドメンバー
Key:小林武史
Gt:長田進
Ba:キタダマキ
Dr:椎野恭一
“PLAYLIST” 昭和歌謡
昭和歌謡の映像が流れ、MCの大泉さんとトークするコーナーがありました。
- 太田裕美「木綿のハンカチーフ」
- 久保田早紀「異邦人」 ※宮本浩次 弾き語りあり
- 梓みちよ「二人でお酒を」
- 松田聖子「赤いスイートピー」 ※宮本浩次 弾き語りあり
「異邦人」で繰り返し思い出す歌詞
子供たちが空に向かい両手をひろげ
鳥や雲や夢までもつかもうとしている
その姿はきのうまでの何も知らない私
あなたにこの指が届くと信じていた
「異邦人」詞:久保田早紀
宮本さんは、これまで悩み事があったり何か岐路に立ったり夢破れた時に、繰り返しこの部分のメロディーが頭の中を流れたそうです。
ぼそっと、何か前後の言葉に紛らすように「夢破れた時」と言っていて。訴えるふうでもなく、不思議とこのメロディーが・・というニュアスで。
さらりと語られたエピソードですが、妙にぐっとくるものがありました。
空、鳥というキーワードで思い出すのは、エレカシの「明日への記憶」です。
折に触れ、人の心に寄り添うメロディー。
知らず知らずのうちに私もいろんな音楽に救われてるんだろうなあ・・
小林武史インタビュー
今回の「SONGS」では小林さんのコメントも多めにOAされました。
宮本浩次のプロデュースを快諾したことについて、
小林武史「自分として飛躍するタイミングを計ろうとしてるんだなっていうのは、はたから見ていて感じてたっていうのはあったんですよ」「僕のところでもう少しちゃんと育てていきたい」
2021.11.04 NHK「SONGS」
僕のところで育てたい! おお。
でもこれぐらい言われたいものなのでしょうか、キャリアを重ねた人ほど。
ソロプロジェクトを始めた宮本さんの覚悟は相当なもので、近くで見ていた小林さんはひしひしとそれを感じていたんでしょうね。
--小林さんから見たボーカリスト宮本浩次の魅力とは
小林武史「シンガーとして多彩なスタイルを持っているから、メロディーに対してまっすぐ声を響かせるところ。日本語で言うとけなげというか、青さを含んだあの感じがまずベースにありますよね。声のひずませ方とか。シャンソンってわけじゃないけど、言葉をバンバン紡いでいくような感じだったり」
「誠実さっていうことなんじゃないんですかね」
同上
確かに多彩なスタイルがありますよね、宮本さんの歌は。まっすぐで青くてけなげな面もある一方でひずんだり狂気な面もある。
そもそも50代半ばにして「けなげ」と言わせるところが驚異ではないでしょうか。白シャツも似合うはずです。
最新アルバム「縦横無尽」については
小林武史「変幻自在で縦横無尽でというところに1回行くっていうのは宿命みたいな、彼の才能がそうさせるものだったんだなという感じは、わりと客観的に思いますね」
同上
宿命。小林武史にかかると宮本さんもこう評されるのですね。こう俯瞰して見てくれている感じに宮本さんもぐっときちゃうんじゃなかろうか。宮本さんは才能以上に努力の人だと思いますが、それでもこんなこと言われたらたまらないでしょうね。
侘助的見どころ3選
- 芸術選奨を受賞した感想を、ひざまずき頭かかえてウーンと言葉をひねり出そうとする宮本浩次、そしてそれをにやにや見守る大泉洋。
- 「異邦人」を弾き語りした後、大泉洋に「歌がすごい」と言われた後の、口を真一文字にしうれしさをこらえている表情。
- 小林武史のコメント映像のあと、普通の人が出てきたと安堵する宮本浩次。
大泉洋さん、通常のトーク番組の型におさまらない宮本さん(笑)をあたたかく見守り、何より宮本さんの歌へのリスペクトが画面からも伝わり、ファンとしては安心して見られた今回の「SONGS」でした。
今回の「SONGS」は、「今宵の月のように」「冬の花」「浮世小路のブルース」の3曲を披露、曲ごとに白シャツやぶかぶか黒シャツや黒ジャケットと、衣装も変えて楽しませてくれました。
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今日PAOからおしらせが!(泣)