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2014.5.18 RockDaze! 2014 Special ザ・クロマニヨンズ 対 エレファントカシマシ@Zepp Fukuoka(ライブレポ)

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2014.5.18 RockDaze! 2014 Special ザ・クロマニヨンズ 対 エレファントカシマシ@Zepp Fukuoka セットリスト

1. おはよう こんにちは
2. ドビッシャー男
3. かけだす男
4. デーデ
5. 悲しみの果て
6. Destiny
7. 赤い薔薇
8. 笑顔の未来へ
9. 今宵の月のように
10.ズレてる方がいい
11.俺たちの明日
12.ガストロンジャー
13.ファイティングマン

開演5分前。
これから公演が始まります、というアナウンスのあと、
場内の盛り上がりがとんでもなかった。
沸き立つ拍手、歓声、嬌声、
歴史的対バンを待ちわびた観客の心の叫びが形になってフロアにあふれ出して、
どれくらいすごかったかというと、
わーすごい、すごいですねー、と近くにいる見知らぬ人と思わず声をかけあったくらい。

そんな半端ない熱気、期待の重量メガトン級な空気の中、エレカシが登場、
トミの鉛のような重たいビート、石くんのギターが轟いて、
1曲目「おはようこんにちは」でついに幕が上がる。
宮本さんは目を見開き、首に筋を立て、
聴衆の熱を全部吸い込みながら、
怒涛の歌をフロアに叩きつける。
抑えたテンポでどっしりと、本当にいいグルーヴで、
グルーヴって一体何って思うけど、
きっとグルーヴというものを説明するなら、
この日の「おはようこんにちは」は、グルーヴというものが目に見えるような、
それを自在にバンドでゴロゴロ転がしてるような感じだった。
終盤の《でーーーーーい!》の叫びに、
客席が圧倒されているのが手に取るようにわかる。
会場中が魂を抜き取られてたんじゃないかというくらい。
曲が終わり、拍手と歓声が弾ける。
会場にぶち込まれた迫真の歌声とバンドサウンドは、1曲目から聴衆の体温を一気に上げた。

ZEPP FUKUOKAでの、クロマニヨンズvsエレカシの対バンに行ってきました。
開演前から1曲目の流れがとても印象的だったので、少し書き留めてみました。
その他、覚えている細かいことは、

・「ずっと現役でかっこいいバンドはクロマニヨンズぐらいだぜ!」みたいなMC。
・「男性の方、こんなこと思ったりしないですか」というMCのあと「赤い薔薇」
・「Destiny」のサビ《時計回りの日々》で、宮本さん自ら時計回りにくるりとターン。
・「ジュンク堂はどこに行ってもありますね。本のタイトル見てると…本のタイトルっていろいろあるんですね!」みたいなMC。
・最後、去り際に「次はクロマニヨンズです!」

MCはかなりうろ覚えです…

天神を歩いてたら、ジュンク堂がありました。
エレカシファンのサガで、ジュンク堂を見つけると、
「あ、ジュンク堂だ!」と過剰に反応してしまうんですけど、
天神でも反応してしまいました。
先生、ジュンク堂に行かれたんでしょうか。
背表紙をじっと見てる先生の姿が目に浮かびます。
「赤い薔薇」やったんですよね。
《僕はひた走る どんな悲しい思い出も 全て後ろにして》昨日はここがぐっときてしまった。
「ドビッシャー男」に「かけだす男」、キャニオン期の多いセトリですね。

それから、ここのところ「ズレてる方がいい」のかっこよさがますます際立ってます。
この曲はずっとかっこいいけど(笑)、
場数を踏むごとにどんどんよくなる。
演奏と歌の圧、音のうねりがものすごい。
中盤よりちょっとあとの、ナナナ~ってなるアドリブっぽいところとか、
バンドの音に色気が出ていて、ほんとにすばらしい。

クロマニヨンズ。
私は今回初めてだったんですけど、
これが本当によくてですね、
もう、素直に楽しみました。
またヒロトが世にも素敵なMCをするんです。
「暑い(熱い?)なあ…エレファントカシマシのせいかなあ」なんて言って場をさらに盛り上げるわけです。
あと、ポールマッカトニーは公演中止になって残念だけど、
今日、僕と宮本君で最高のライブやりますみたいなことを、
言葉は違うと思いますが、
こんなことも言ってて、そりゃ会場はワー!ってなるわけです。
「僕のかっこいいMCはこれで終わり。もっと聞きたい人は○○か○○のコンサートに行ってください」
なんてお茶目な発言も織り交ぜつつ(笑)、
他にもほんとにぐっとくるMCを言っては、
あのぐっとくる笑顔でダメ押しするんです。
やられました!

相手がクロマニヨンズだからといって、
大幅に選曲を変えることのなかったエレカシ。
もしかしたら、男くさい渋めの選曲でくるかなとちょっと思ったりしたけど、
王道のセトリだった。そしてそれがよかった。
照れることなく、気負うことなく、
堂々と今のエレカシ(古い曲をやったとしても)を表現していた気がします。

スピッツの草野さんは、映画の中でエレカシの音楽を漢字の「一」に例えていたけど、
この日の2バンドには、まさにぶっとい「一」を書く様を
まざまざと見せつけられた気がします。
濃淡、緩急、その筆跡は違っても、
本当に真っ直ぐでぶっとい「一」でした。

対バンは久しぶりで、
特に先輩とやるのは、ほんとに久々なんじゃなかろうか。
しかもほぼ同じ時代を生きてきた、
決して平坦でない道を歩んできた2組の表現者たち。そして縁あって福岡の地で一堂に会した男たち。
今まで直接からむことはなくても、
恐らく視界の端にはいつも互いの存在があったんじゃないかと思う。
単なるイベントのひとつと言ってしまえばそれまでだけど、
やはり、そこにはそれぞれ胸に去来する何か、しみじみしたものがあったんじゃないのかな。

クロマニヨンズを見ていた黒ずくめの人

なんて考えながら、クロマニヨンズのアンコールの時、
ふと見上げると、黒ずくめの男の人が2階席の通路を出口に向かって歩いていくのが見えました。
暗闇だったけど、あれは宮本さんだったのでは…確信はないけど…クロマニヨンズ見てたのかな。
どんなふうに感じたんだろう。でもきっといい刺激とメッセージをもらったんじゃないのかな。

長くやっててバンドに歴史があっても、
あぐらをかくことなく、
ひたすら、魂の音楽を追い求めてきた両者の、
そこから発せられる音楽は驚くほどみずみずしく、
聴くものの心に真っ直ぐに響き、
ただただいい音、いい歌声だけがありました。
エレカシが終わり、クロマニヨンズが終わったあとの、フロアのあの空気感。本当に心地よかった。
音楽っていいな。バンドっていいな。文字にすると少しこっ恥ずかしいけど、でもライブに来るたびに思うことを、
殊更に感じ入った福岡の一夜でした。

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POSTED COMMENT

  1. 侘助 より:

    鍵コメさま
    お久しぶりです! 福岡、行かれてたんですねー
    ほんと、しみじみといい対バンでした。お互いへのリスペクトがいい空気で流れてました。
    「赤い薔薇」やってくれてよかったですね!
    クロマニヨンズもほんとによくって。よすぎて私びっくりしました。ヒロトは愛あるMCで盛り上げてましたねえ。
    やっぱり二階席で見てたんだ。いろいろ感じるものがあったでしょうね。
    これからあれやこれやしばらくお祭り、秋までお楽しみがてんこもりですね!
    もうひとつ、鍵コメさま
    はじめまして! コメありがとうございます。
    今日もライブ! 羨ましいです。すてきな音楽の連鎖、こんなふうに好きなものが広がるってほんといいですよね。
    私もクロマニヨンズには感激してしまって、純粋に楽しかった!
    黒ずくめさんは、やはりそうでしたか〜
    エレカシも最高だったし、ほんとにかっこよすぎる奇跡の対バンでしたね!

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