昨日、ベスト盤特典の野音映像を見てて、
セットリストがすごいなあとあらためて思いました。見事な構成。
選曲もいいし、曲順がほんとによかった。
「笑顔の未来へ」からバンドの「ズレてる方がいい」というエンディングも、
エレカシのこれからに明るい予感を感じさせるようでした。
曲順ということで考えたときに、
2009年10月24日の日比谷野音、「おかみさん」から「遁生」の流れは印象的でした。
Blu-rayでも観られます。
エレファントカシマシ 2009年10月24,25日 日比谷野外音楽堂
当日は雨で、雨合羽を着て観ていました。立見席で、とても寒かった。
「遁生」は、聴きはじめた当初は、私にはハードルの高い曲で……
「お前に女は必要か?」
「ペットのようなら飼ってもいい。」
エレファントカシマシ 「遁生」詞/宮本浩次
こんなフレーズに度肝を抜かれもしました。
でも、ひりひりするほど美しいメロディと、
「小さき花を見るために。」
(同上)
やさしい歌を知らないか?
(同上)
という詞が好きで、
野音で聴くたびに少しずつ好きになっていった曲です。
「遁生」から20年弱を経て、アルバム「昇れる太陽」に収録された「おかみさん」。
俺、”おかみさん”て今聴くと泣けてきてさあ。≪2100年空中散歩≫って、いいなあと思って。それ、女の人のことを心から礼賛してる歌なんだけど、そんな歌が歌えて嬉しいよ。女の人って素敵だなって、ようやく思えるようになったんだよね。前は女性蔑視だったと思うんだよね、俺。でもそのおかみさんはさあ、布団干してるんだよ
(ROCKIN’ON JAPAN JUNE 2009 VOL.351)
リリース当時のインタビューでの宮本さんの言葉です。
2009年の野音で「遁生」と「おかみさん」を並べてやったのは、たまたまだったのかなあ。
まあ思い込みだとしても、この2曲が並んで演奏されていたのはなかなかぐっとくるものがありました。
DVDをお持ちでしたら、このくだり、ぜひあらためて観てみてください。
そのあとの「何も無き一夜」もとてもいい。
24日の野音は、雨がかえっていい演出になってて、とても雰囲気のある映像です。
「遁生」収録のアルバム「生活」(1990年)。
「おかみさん」収録のアルバム「昇れる太陽」(2009年)。