来月発売のエレカシベスト盤「THE BEST 2007-2012 俺たちの明日」から、
「絆(きづな)」と「いつか見た夢を」。
気がつけば、もう発売まで1か月を切りました。きっと、12月になればあっという間ですね。
「絆」はアルバム「昇れる太陽」の3曲目。
シングルとしてもリリースされました。
「いつか見た夢を」はアルバム「悪魔のささやき~そして、心に火を灯す旅~」の8曲目。
このアルバムの初回盤AはCOTTON CLUBのファンクラブ会員限定スペシャルライブノーカット版DVDもが特典でついています。
「いつか見た夢を」は「彼女は買い物の帰り道」と両A面でシングルリリースされました。
2010年の後半といえば、
9月にシングル「明日への記憶」、10月にこの「いつか見た夢を」、
そして11月にアルバム「悪魔のささやき」発売と、
怒涛のリリースラッシュでした。
それに、新春ライブの武道館が決まったりして、
前作「昇れる太陽」のときのような、ちょっとしたエレカシ祭りだった気がします。
「いつか見た夢を」は、やっぱりドラム。
手かずの多い、華やかなトミのドラムがすばらしい。
一回聴いたら耳の裏から離れないようなキャッチーなメロディで、
この曲はライブでも本当に盛り上がりますね。
やり方なら自由
追いかけて転がり続けろ 心が太陽
風に聞け 空に聞け
行く先は自由
何度でもBaby
風に吹かれてさあ飛び出すぜ
エレファントカシマシ「いつか見た夢を」詞/宮本浩次
このへんのエッジがきいたCメロから、
どどーっとサビにたたみかける感じ、
ライブでも、温度が3度ぐらい上ってるんじゃないかっていう
血がたぎるような展開で……ライブ会場の熱気を思い出し遠い目になってしまいます。
こういった、シングルのド直球のポップな曲でも、
何にも変わらない自分
(同上)
とか
勇気がない自分に嫌気
(同上)
とか、
ちゃんと「もんもん」が入っているのが効いてます。こういうところがやっぱりいいなあと思います。
「絆」は、話題的にはやっぱり映画「鑑識・米沢守の事件簿」の主題歌になったことでした。
私は普段、刑事ドラマをほとんど見ないのですが、でも、周りには相棒ファンがちらほらいて、
その相棒ファンがドラマについて語るときのその熱さがすごくて、
熱狂的な支持を得てるドラマなんだなあと思って。
米沢守の映画を見る前に、脇役の人のこととか、ドラマの情報をいろいろ教えてもらって、
満を持して映画を観に行きました。
映画の主題歌ということで、確か宮本さんが舞台挨拶に登場したりとか、
六角精児さんと雑誌で対談したりとか、
相棒がらみでいろんな話題があった気がします。
そりゃ盛り上りますよね、エレカシ初の映画主題歌ということになると。
2009年3月号のJAPANは、この「絆」についてのインタビューで、
山崎さんが、この曲で今まで開けなかった扉を開けたね、と言うと、
宮本さんは自分でもこの曲を繰り返し聴いたらしく、
宮本浩次「でも”待つ男”とかでもしょっちゅう泣いてたから、20歳ぐらいの時に。それと同じように何度も何度も聴いたよ、俺。きっと自分が今思ってる真ん中をちゃんと出せたんだなって思ってたから、とても嬉しいです」
rockin’ on JAPAN 2009年3月号
と語ってました。何度も何度も聴いたよ、という言葉に打たれます。
今回のメッセージは、との問いには、
宮本「音楽の持ってるものの中で素敵なところは、嬉しいこととか悲しいこと、希望とか絶望、いろんなものがあるっていうことに、気付かせてくれるところだと。このモヤモヤなんだろうなっていった時に、メロディと歌詞が説明してくれたり。
だから根本は、努力っていう言葉が僕好きなんですけど、精一杯生きてるところが大好きなんですよ。で、自分もそういう風になりたいと思うんだよね。真っすぐなんです」
(同上)
と答えていました。
向き合えば切なく
振り返れば眩しく定めなき道
光求め彷徨うエレファントカシマシ「絆-きづな-」詞/宮本浩次
≪試される自分を 愛想笑いにまぎら≫せつつ、
夢をつかむ途中の、その道程のままならなさや心もとなさが、
実は、この「絆」という曲の核になっているんだなあと、
宮本さんの「努力っていう言葉が僕好きなんですけど」という言葉によって、
いまさらながら、はっと気がつかされるような思いでした。
「絆」はイントロが秀逸ですよね。
この曲はYANAGIMANがプロデュースで。
YANAGIMANと宮本さんのエピソードって、妙に印象的なものが多いのはなんででしょうか。
またいつかそのことについても書ければいいなと思います。
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