エレカシに関わる人々

宮本浩次x横山健 ~この写真はオレの宝物です~

先日24日、横山健のコラムに宮本浩次が登場し、

『横山健の別に危なくないコラム』Vol.104 「宮本浩次」
https://www.pizzaofdeath.com/column-ken/vol-104/

とても長いコラムで、あまりに熱いエレカシ・宮本愛がつづられ、感動的な内容だったので、今回あらためて振り返り、もう一度かみしめたいと思います。

1988年 -エレカシデビュー

横山健氏がその外見を見て「青年右翼」かと思ったデビュー当時。健さんはリリースされたばかりの1stアルバムをちゃんと買って、ビジュアルだけでなくその音にも相当ぶっ飛んだらしい。

健さんがエレカシのライブを初めて見たのは「汐留ピット」。
公式の「PAST LIVE」ページによると、

1988年4月10日(日) 汐留PIT (MUSIC WAVE SPECIAL)
1988年4月30日(土) 汐留PIT (JUMPIN’ HEADZ FLASH)
1989年4月10日(月) 汐留PITⅡ
https://www.elephantkashimashi.com/live/live_past.php

汐留PITは3回やっていて、このどれかかなと。1988年4月10日の「MUSIC WAVE SPECIAL」はエレカシとしてはデビューライブ、RCサクセションとストリートスライダーズとのイベントだったので、これだとしたらさすがに健さんもそれに触れると思うから、これ以外かな。「太陽ギラギラ」が忘れられない、と言っているので、2ndアルバム発売(1988年11月21日)のあと、1989年4月10日のことになるのかな。リリース前でもライブでやる可能性もあるのではっきり言えないけれど。。

初期の映像と言えば、この1988年の照明つけっぱなしの渋公。監督坂西伊作。健さんの言う「極めて異質な怖さ」が、この短い映像の中にも漂っています。。

「奴隷天国」の頃は、健さん曰く、ライブを観に行っても楽しめず「あまりにもリアルすぎて怖かった」と。帰りの居酒屋ではエレカシ終わったかもなんて意見も出たというくだりもあった。ホメだけじゃなくこういう赤裸々な部分も書いているのが生々しくてね。ぐっとくるものがあるのです。

この「オレとエレファントカシマシ」という章、エレカシデビューから90年代にかけての記録、ミュージシャンからみたエレカシを、ここまで詳細に書かれている記録はなかなかない。本当に貴重なものだと思う。

2011年 -ARABAKI ROCK FES. 11

コラムの「失敗した出会い」の章では、2011年のアラバキで、健さんが宮本さんに会いに行った話がつづられます。

私、この時のアラバキ、見に行っていました。
東日本大震災で、例年の4月開催が8月に延期された年でした。

2011年のタイムテーブル
http://201108.arabaki.com/timetable/0828.php

2011年8月28日。どちらもMICHINOKUステージだったんですね。
私はチャボさんを見に行っていたので、健さんの方は見れておらず(^^;)

健さんと宮本さんの出会いの会話。大笑いしてしまった。宮本さん「……」だらけ(笑)。失礼。でもそのうち、泣けてきちゃう。
健さん実はお願いして一緒に撮ってもらった写真があり「(猛照)」と(笑)。かわいいか!(笑)
その写真がまたよくて。健さん10代のギター少年の顔をしてます。

2013年 -25 years of the fighting men’s chronicle

宮本さんが耳の病気でしばらく活動休止したあと、この映画が公開されました。

DVD「25 years of the fighting men’s chronicle 劇場版 エレファントカシマシ ディレクターズカット」

この映画に、横山健氏も出演。この映画のことはよーく覚えています。
エレカシは2012年10月から2013年6月まで、宮本さんの療養のため表立った活動を半年以上休止するという、ファンにとってはかつてないエレカシ飢餓状態だったので、この映画は食い入るように観ました。

25thドキュメンタリー反芻してます映画上映も終わって、ひとつお祭りが終わったような気のする今日この頃。 「めんどくせえ(仮)」聴いて盛り上がったり、野音チケットのことで...
25thドキュメンタリー反芻 つづき25 years of the fighting men’s chronicle 劇場版 エレファントカシマシ ディレクターズカット ...

感想を2回に分けて書きました。どれだけ反芻したんだ(笑)
朝も早くからタワレコに並んで、監督のトークショーにも行きました。我ながら入れ込みようがすごい。。

山下敦弘監督×ジョージ・ウイリアムズトークイベント 7月14日、渋谷タワーレコードで開かれた山下監督とジョージさんのトークイベントに行ってきました。 時間が経って...

エレカシに首を絞め殺された」。そうそう、このドキュメンタリーで健さん言ってたのよく覚えてます。インタビューコーナーの1人目が横山健で、すごいインパクトだった。横山健、エレカシ好きだったの?って思った記憶がある。草野マサムネとかは有名だったけど、健さんがエレカシ好きとは知らなかったです。

2018年 -ノンフィクションW

2018年1月、WOWOW『ノンフィクションW エレファントカシマシ、宮本浩次』のナレーションを担当したのが横山健。

2018.01.18 横山健インスタグラム

 

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初めてナレーションにチャレンジさせてもらいました。 1月21日夜9時からWOWOWで放送されるドキュメンタリー『ノンフィクションW エレファントカシマシ、宮本浩次』です。 凄いドキュメントですよ。エレカシの1stアルバムから大ファンのボクが言うんだから間違いありません。 爽やかでドロドロ、謙虚で自信過剰。ザ・人間という感じが最高です。 ボクからしてみたら、大好きな監督が大好きなバンドを撮った作品なので、その一部にならせてもらって嬉しい限りです。 ナレーション、深くて楽しいですね。普段やってるレコーディングと似てるところもあるけど違う、マイク一本前にして話すのはラジオのようでいてまるで違う……感情移入してしまって大変でしたが、貴重な、良い経験をさせてもらいました。 上手くできたかどうかは知りません、ただただ楽しかったです。 是非ご覧くださいずら。 http://www.wowow.co.jp/music/elephantkashimashi/?utm_source=twitter_hougaku&utm_medium=social&utm_campaign=180118_twho_pg_1007 #wowow #エレカシ #エレファントカシマシ #宮本浩次 #kenyokoyama #横山健 #道かっこストリート

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朴訥とした健さんのナレがよかったですよね。でもこの映像、当時見てもなかなかヒリヒリしましたけど、今見たらよりヒリヒリします。雑誌でソロをやるに至った経緯とか読んだからかな。「扉の向こう」を見た時とは違う・・・健さん「感情移入してしまって大変」と。「世界屈指」のあたりの、「いつになれば自分は本当に認められるのか」という健さんのナレーション。重く、重く響きました。

宮本浩次が語った”横山健”

ドラマ版「宮本から君へ」の主題歌がオファーされた時、宮本さんはパンクをイメージしたそうで、その時のキーワードとしてGreen Day、ハイスタ、横山健の名前を出していたと思います。2018年の「Easy Go」の時ですね。

横山健さんからアルバムを私、ずいぶん前にいただいてて。改めて1stから全部聴いて、素晴らしかった。あとハイスタのアルバムがちょうど(エレファントカシマシの)ツアー中に出て。それもすごいかっこよかったのね。(宮本浩次)
ROCKIN’ ON JAPAN 2019年10月号

宮本さん、以前から健さんのことはとても気になっていた様子。
映画版「宮本から君へ」の主題歌制作にあたり、宮本さんはぜひ横山健とやりたいと思い立ち、オファーをすることに。

彼に絶対弾いてもらいたいなっていうふうに思って。それで、もうこうなったら直接頼みにいっちゃおうと思って。そしたら会ってくれて。(宮本浩次)
(同上)

宮本さんは健さんの事務所、ピザオブデスまで赴く。メールで既に伝えてあるのにわざわざ説明するためだけに来てくれた。「きっと何事もこうやって生きてきた人なのだ」と思う横山健。宮本さん、そうなんですよね。そういう人。宮本さんが蔦谷さんや泉谷さん、大切な人へつづる”手紙”もそういうことなんだと思う。

2019年-「Do you remember?」

横山健コラムの「オファー」「練習スタジオ」「レコーディング」の章は、「Do you remember?」で一緒に楽曲制作した時の話。 宮本さんとのミーティングや詳しい制作時のエピソード。初めてメンバー4人がそろった時の緊張感。2倍になった「イエェーーー!」。少しずつ形になってゆくプロセス。もう、読んでてワクワクした!

映画「宮本から君へ」の主題歌に宮本浩次「Do you remember?」が決まったと発表されたのが2019年の7月。

rockinon.com/宮本浩次と横山健が初コラボ。映画『宮本から君へ』主題歌を書き下ろし
https://rockinon.com/news/detail/188040

この報せを受けた時はほんとに興奮したし、各人のコメントを読んで胸が熱くなったものでした。

 

「Do you remember?」MV

健さんたちが「Do you remember?」の大サビを弾いていたら、宮本さんが急に歌いだしたという「バンドマジックの賜物」のところ、

宮本「何度も何度も繰り返して、音を作っていったの。その中で、100パーセントできてなかった歌詞が<さようならこんにちは>って出てきたんだよね。幻なのかもしれないけど、あのスタジオに流れていたのは、すごく美しい、清流のような純粋さだったんだよ。それによって歌詞も呼び込まれている部分があると思う」
音楽と人 2019年12月号

同じ場面について、宮本さんはこう言っていました。
はじめて「Do you remember?」を聴いた時、この大サビでほんとに泣きそうになった。「清流のような純粋さ」。場の空気が生み出すもの。初期衝動に立ち返った4人だからこそ生まれた音と言葉たち。不思議だけど自然な流れの、必然の音楽。
もしかしたらこの不思議で美しい瞬間は、横山健が初めてエレカシの音楽に出会った1988年から始まっていたのかもしれない、と思うとまたさらにぐっときてしまう。

健さんが「制作中のこの写真はオレの宝物です」とコメントした写真。バンドマジックが生まれたスタジオの一瞬。佐内さんも泣かせる瞬間を切り取ってくれるなあ。最高にすてきな写真!

佐内さんのインスタにもありました。

 

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ROCKIN’ONJAPAN2019.9 @miyamoto_sampochu

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こちらは、2019年8月、MYJJでロッキンのステージに立つ前の宮本インスタグラム。

 

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#宮本浩次 #横山健 #JunGray #JahRah #Doyouremember? #rijf2019

宮本浩次 hiroji miyamoto(@miyamoto_doppo)がシェアした投稿 –


Do you remember?(初回限定盤)

初回限定盤にはボーナストラックとして、”MYJJ”のライブ音源も収録。

  • going my way (Live from WILD BUNCH FEST. 2019.8.23)
  • 解き放て、我らが新時代 (Live from WILD BUNCH FEST. 2019.8.23)
  • 昇る太陽 (Live from ROCK IN JAPAN FES. 2019.8.10)

MYJJのライブ、いつかほんとうにほんとうに見てみたい。
いまのところ MYJJ の予感はない」とコラムで語る健さんですが、

どうせだったらね、スペシャルなバンドとしてなんか特別な仲間になっていけたらなって思ってる。(宮本浩次)
(同上)

だそうです。エレカシもやりソロもやりMYJJもやり。宮本さん大忙しですね。いろいろやったらいいと思う。エレカシもやってね^^

ボーカリストとしても宮本さんに影響を受けまくったらしい健さん。
新曲めっちゃかっこいいです!

追記:2021年5月20日のCINRA.NETのインタビューで、健さん、宮本さんについて触れています。

横山:めちゃめちゃ出てると思いますね。「歌」に関しては、僕のなかでは“Do you remember?”前後で分かれると言ってもいいくらい、それくらい影響を受けちゃいました。
CINRA.NET/Ken Yokoyamaが意識する、死と感謝。挫折や抑うつからの生還

2019年10月、健さんは病気療養中だったんですよね。ミュージックステーションで「Do You Remember?」を一緒にやるはずだったのに、健さんがいないということで、宮本さん一人でカラオケで歌ってたんです。
健さん、この記事によると抑うつ状態だったと。
大変だったんですね。。
でも、今回新しいアルバムも出て、宮本さんからいい影響を受けて歌入れについて満足しているとインタビューで言っていて、復活してほんとによかった。

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