エレカシのライブは、その公演、公演で雰囲気が微妙に違うし、
エピックの頃とか、EMIの前半とか中ごろとか、時期によってもムードが全然違う。
それから、単独のライブとフェスとでは、
当たり前なんですけど、違ったりするもので。
特に、“今宵の月のように”とか“悲しみの果て”の、ヒット曲が演奏されるときに、
その違いをひしひしと感じたりします。
こういう曲はやっぱりフェスだとすごーく盛り上がります。
宮本さんが曲名を告げたとき、告げなくてもイントロ、最初の歌いだしで、
客席からウォーーッと歓声が沸き上がります。
そういうとき、その場に参加している私はとても嬉しい。
一緒になってウォーーッって言うためにフェスに行ってると言ってもいいぐらい。
それぐらい高揚する瞬間です。
で、フェスだとみんなで大合唱になっちゃったりするので、
自分も乗っかって一緒に歌ったりする。
単独ライブでは一緒に歌ったりはそんなにしないですけど、
フェスでは歌ってしまう。フェスの醍醐味ですねぇ。
“今宵の月のように”とか“悲しみの果て”といったヒット曲、
もちろん単独ライブでも盛り上がるんですけど、
単独ライブはやっぱり、エピック時代からの長年のコアなファンや、
全アルバムを隅から隅まで聴きこんだどっぷりファンも多いので、
またフェスとは違った雰囲気です。
2010年の末にあったZEPPツアー。
『悪魔のささやき~そして、心に火を灯す旅~』リリース直後のツアーだったんですけど、
その初日がZEPP TOKYOで、ロッキング・オンの兵庫さんがそのライブレポートを書いていました。
http://ro69.jp/live/detail/43197
兵庫さん節が炸裂しているとてもいいレポートなんですけど、
ライブ中盤でファンのみんなが好きであろうある名曲をやったが、
驚くほどそれが盛り上がらなかった、新曲はどれも盛り上がっていた、
きっとみんな新曲を聴きたくてライブに来たんだろう、それがすばらしい、
みたいな書かれ方をしていました。
これ読んで、兵庫さん鋭いなあと思いました。
というのも、私、当日現場にいたので、その雰囲気がひしひしとわかったのです。
兵庫さんは多分2階席から俯瞰して客席を見てて、よくわかったんだろうなぁ、という気がします。
驚くほど盛り上がらなかった名曲というのはアレなんだろうな、
というのはなんとなくわかるんですけど……
確かに、実際ZEPPで、私も『悪魔のささやき…』の曲を1曲でも多く聴きたいと思ってました。
その「ある名曲」をないがしろにしていたわけではなくて、
新しいエレカシの曲を体感したい気持ちの方がより大きかった、という感じ。
近年顕著ですけど、エレカシのリリース後のツアーは、新曲、めっちゃ盛り上がります。
これはやっぱりすごいことだと思う。兵庫さんも書いてるけど。
かつてのヒット曲にすがることなく、
常に新しい曲で勝負をかけてくるエレカシは、やっぱり頼もしいし、
その新曲をライブで聴くのが毎回楽しみでしかたがない。
それと、まだリリース前にライブで初披露というのに立ち会える幸せ、これは最高です。
初めて聴くメロディ、耳に飛び込んでくる歌詞の断片、緊張を帯びた演奏、
新曲との初対面がライブ、というのはやっぱり鮮烈な印象です。
次回、新曲が初披露される場がライブだったらすごいなぁ~一体どうなるんだろう。
ライブのことを書くと、またエレカシ熱が上がってしまって困ったものなんですけど、
書いてしまった。
復活ライブでの“今宵の月のように”とか“悲しみの果て”は、
またしみじみと深~く響いてくるんでしょうね。
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吉祥寺バウスシアターで爆音映画祭の上映リクエストを受付中だそうです。
http://www.bakuon-bb.net/request_do.php