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bridgeとバンドの話

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bridge4月号を読みました。

いい記事でした。
歌わせてくれ野音のことから休養中のこと、復活の野音、たまアリまで振り返りつつ、
宮本さん以外のメンバーのコメントもしっかりあって。



渋谷さんが「エレカシの本質がよくわかる決定版インタヴュー」と書いていたけど、
本当にそんな感じの今回のbridgeでした。

「奴隷天国」の話もすごくよかった。
風船だらけの「奴隷天国」。理屈じゃなく、本能的にワーーッ!となったあのゾクゾク感。
「奴隷天国」があんな形でポテンシャル全開で炸裂するなんて思ってもみなかった。
ライブ史上最大の裏切り!(←ほめてます)
あの瞬間をいま思い出してもぐっとくるものがあります。

それにしても「ヨークシャーテリア」。あの話の流れで突然「ヨークシャーテリア」。
びっくりします。なんで「ヨークシャーテリア」なんだろう。おもしろいですね。
しかし、ヨークシャーテリアかもしれない、と言ってしまうところがなんかいいなあと。
メンバーからすると絶対「屋台骨」と思ってるんでしょうけど。
「俺が絶対屋台骨だ!」とならないところ、あと1mmのところで暴君(笑)になりきらないところが、絶妙なバランスを保ってるんだろうなあ、という感じがしました。

あとよかったのは、P.94のくだり。
久しぶりに4人で音を合わせた時、密度が濃くてバンドっぽかった、と宮本さんが話して、
成ちゃんはその時、もうミヤジは大丈夫だと思った、と話すと、
宮本さんは照れくさかったのか、ミヤジが帰って来て歌い出したら「そこに輝きが!」などと言って、それを「なんでおまえの代わりに言わなきゃいけないんだよ!」と場を茶化すように言うんだけど、
そこでトミが一言、「本当にそうだったんじゃねえかな」と、まじめに言うのですね。
渋谷さんもツッコミ入れたりしておもろい感じになっていたのを、
このトミの一言がいい意味でぎゅっと空気をひきしめていたというか。
寡黙な男の、重みのある一言。このくだりよかったです。
これを読んで、あらためてドキュメンタリー映画観たらまた違った感じがするかもしれません。

トライセラトップスのドキュメンタリーをBS-FUJIでやっているのをたまたま観たんですけど、
これがかなりシリアスな内容というか、
ドラムの吉田さんが、ある時期脱退しようとしていた、というくだりがあったのですね。
その頃の、ピリピリしたメンバー間のやりとりも映像で流れたりして。
ちょっとびっくりしながらどきどきしながら観ました。
結局脱退というのは思いとどまって、今はまた3人でやっていこうということになっているみたいです。
ほっとしました。ほっとした、というのも言葉が浅い感じがしますけど、
なんというか、映像が結構シリアスだったので、ちょっとびっくりしてしまって。
後日、ボーカルの和田さんがダイノジのオールナイトニッポンに出て、その頃のことを赤裸々に語っていました。

脱退を思いとどまって、ほっとしたという、この気持ちはなんなのかと、ちょっと考えました。
やっぱり「バンド」でやってほしいっていうことなんだろうか。オリジナルメンバーで。
バンドという摩訶不思議なつながり。
変わらぬメンバーで、バンドであってほしい、というこの思いはなんなんだろうなあ。

でもきっと、いい曲といい歌い手といいミュージシャンを集めて、その単純な足し算だけで
人の心を動かす音楽が生まれるかっていうと必ずしもそうじゃなかったりするんだろうし。当たり前ですけど。
バンドという関係の、面倒くささや泥臭さも含め、立ちはだかる限界や、それを乗り越えようとする姿も含め、
音楽以外の何かが音楽そのものにもたらす奇跡みたいなものを
知らないうちに待ち望んでいるんだろうか。
……みたいなことをトライセラトップスのドキュメンタリーを観ながら思ったりしました。

bridgeのインタビューの最後に、宮本さんが「バンドでよかった」と言っていました。
ほんとに。読みながらしみじみ思う。
さいたまスーパーアリーナは、エレカシというバンドの奇跡が
具体的な形となって目の前にあらわれたとんでもないコンサートだったんだなあ、と
今更ながらあらためて思います。

—–
少し早いですが、明日3月18日は石くんのお誕生日。おめでとうございます!
「寝汗」で大変だった石くん。
髪型とか蝶ネクタイとか柴犬話とかまたいろいろ楽しませてくれるんでしょうか。
今年もまた、アルバムで、ライブで、石くんのかっこいいギター、たくさん聴きたいです。

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