映っているのは雄親の狼で、慣れてるのか、カメラを向けると演技をすることもあったけど、
一緒についてきた息子の子狼が、人に全然なつかなかった。
息子の狼がたまに親に体当たりみたいなことをしていたが、あんまりベタベタしていない感じで、
でも、子狼が親狼の姿が見えていると安心してたりして、そういうのを見ると、非常にかわいかった。
というようなことを宮本さんがコメントしていたことがありました。
excite musicインタビューの、”雨の日に・・・”のコメントでカラスの話。
カラスがアホウと鳴いて飛んだ”という歌詞に関しては……カラスは割と日常的にその辺にいる動物で、僕は何となく愛着がわいちゃうんですよね。
で、カラス被害っていう深刻な部分は僕は分からないんですけど、
カラスだって俺たちが生ゴミ出したりしてるから、何となく安全に過ごしてんだろうなとか、
猫だってその辺の近所のおばちゃんが餌やっちゃってるから、あんなにその辺に居るんだろうなって思うと、何かかわいくてね。
excite music『町を見下ろす丘』を全曲解説! 宮本浩次インタビュー
狼の子が、ベタベタはしてないけど親狼が見えてると安心している、と見てるその洞察力がまずすごいというか。
よく見てるんだなあ。それをまた「かわいい」という。
カラス、猫の話も、最後に「何かかわいくてね」と言ってます。
このへんの「かわいい」という表現、宮本語というか、宮本ワールドというか……
文脈としては通じるし、わかるんですけど、なんというか、宮本さんが「かわいい」と言うときは、どこか独特のニュアンスがある気がします。
やっぱり久しく会ってなかったからバンドのみんなとも会いたくなっちゃって、リハも一緒にやって作ったんですよね。だから俺、このアルバムは凄い可愛いんだよねぇ!
MUSICA vol.13 2008.5
これは、MUSICAの昔のインタビューから。
アルバム「DEAD OR ALIVE」について、宮本さんはこう語ってました。
「good morning」で打ち込み(ほぼ宮本ソロ状態)から、
次の小林武史プロデュース「ライフ」を経て、
本格的にバンド回帰したのが、このミニアルバム「DEAD OR ALIVE」でした。
打ち込みやったりいろんな時期があったりしつつも、再び四人のエレカシに戻れたこと。
「よくみんな一緒にやってくれたと思う」と宮本さんもインタビューでも言ってたくらい、
うれしいことだったんだと思います。
宮本さんの「かわいい」は、情の部分が大きいというか、
狼の親子、カラスや猫と人間の、その微妙な関係性にいとおしさを見出して言ってる感じなのかな。
「DEAD OR ALIVE」の「かわいい」は、いろんな意味が込められてると思うけど、
不思議な四人の間柄のことも含まれているような気がする。
MUSICAでも、「DEAD OR ALIVE」で久々にバンドに戻ってきたときの様子を、
とにかく俺がうるさかったなぁ! この頃が一番うるさかったと思うんだけど、事細かに自分のフラストレーションをみんなにぶつけながらやっていて。なんか照れくさかったのを覚えてますね
MUSICA vol.13 2008.5
と語っていました。
うるさい鬼コーチと、淡々とそれに向き合う三人。
照れくさくても、バンドの四人はどこか楽しそうです。
2003年リリースの「DEAD OR ALIVE」。
5曲しか入ってないけど、一粒一粒が濃い。名盤です。
※今日、コメントをお送り頂いた方、どうもありがとうございました。久々に見れて嬉しかったです。