年別活動振り返り PR

1992年(エレカシのリリース、ライブなどを振り返る)

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リリース

1992.03.25 6th SINGLE『曙光』(cw/無事なる男)
1992.04.08 5th ALBUM『エレファントカシマシ5』
過ぎゆく日々/シャララ/無事なる男/何も無き一夜/おれのともだち/夕立をまってた/ひまつぶし人生/お前の夢を見た(ふられた男)/通りを越え行く/曙光

MV

「エレファントカシマシ EPIC映像作品集 1988-1994」
  • ひまつぶし人生(SPOT)
  • 曙光(MUSIC VIDEO from eZ)

ライブ

2月25日~29日 吉祥寺バウスシアター
9月19日(土) 日比谷野外大音楽堂
など

ライブ映像

「エレファントカシマシ EPIC映像作品集 1988-1994」
  • シャララ/過ぎゆく日々/夕立をまってた/何も無き一夜/曙光(from eZ 1992.02.29 吉祥寺バウスシアター)
「All Time Best Album THE FIGHTING MAN」【初回限定盤】映像特典
  • 曙光(1992年吉祥寺バウスシアター“吉祥寺バウスシアター5days” 1992.02

ライブ音源

完全限定生産 6枚組ライブブートレグBOX[the fighting men’s chronicle] ~ THE ELEPHANT KASHIMASHI official live bootleg box
【Disc 3】「early autumn 「野音 初秋」エレファントカシマシ野音chronicle1」
  • 川/金でもないかと/浮き草/珍奇男/通りを越え行く/曙光/男は行く(1992.9.19 日比谷野外音楽堂)

1992年のトピック

聴く回数が多い

宮本浩次「”シャララ”なんかレコード会社の人と相談してストリングス入れたりとかしたんだけど。あれ、いいアルバムだよね、今聴くとね。みんなびっくりするよ。今でもぐっとくる、聴く回数が自分のアルバムの中では多いほうですね」

ROCKIN’ ON JAPAN 2010年12月号

2009年の武道館で、ストリングスを入れて演奏された「シャララ」はほんとにカッコよくてぶっとびました。
この記事が載っているROCKIN’ ON JAPANは、
「悪魔のささやき~心に灯をともす旅~」リリース時のエレカシ表紙号で、宮本浩次3万字インタビューを掲載、デビュー後20年を振り返る内容でした。
中でも、「エレファントカシマシ5」の頃の話にページが結構割かれてて興味深かったです。

吉祥寺バウスシアター

1992年には5daysライブをしたり、
2004年にはドキュメンタリー映画「扉の向こう」をかけたり、
何かとエレカシと縁のあった吉祥寺バウスシアター。
残念ながら2014年6月に閉館してしまいました。

閉館時に催された「第7回爆音映画祭」では、「バウスを巡る映画たち」と銘打って「the fighting men’s chronicle エレファントカシマシ ディレクターズカット」が上映されました。
吉祥寺バウスシアターがあったのは吉祥寺駅北口サンロードのこのあたり
写真の中ほどに取り残された看板の跡。いい映画館だったので、本当にさみしい。

ピアノ

「俺は二十六歳の時、ふと思いたってヤマハの音楽教室にピアノを習いに行っていた事がある」

明日に向かって歩け! P.231

ピアノを習っていた宮本さん。
まじめに練習をして毎回楽しみにしていたけれども、先生から、口答えして怖いと言われ泣く泣く辞めることになったそうです。
この話もわりとしてて、ジョージ・ウィリアムズの「GGTV」に出た時もこの話をしてめちゃめちゃ面白かった。
「飛べない俺」でピアノの弾き語りを披露したのは、MASTERPIECEツアーの時でした。
ピアノを習ってたのは知っていたけど、弾く姿を見たことがなかったので、心底驚いてしまいました。そしてかっこよかった(悔しいけどわかってたけど笑)。

アンコール

9月19日、日比谷野音でとんでもないものを目撃してしまった。 エレカシがアンコールをやったのである。

「風に吹かれて-エレファントカシマシの軌跡-」 P.359(ロッキング・オン・ジャパン92年11月号中本浩二の今月の涙モノ27)

この年に、エレカシがアンコールをやったらしい。しかも2回も。エピック期のエレカシにはかなりめずらしいこと。
1991年の初武道館の「男は行く」の映像を見ると、最後、客電がつくところまでが映っているのですが、終わりの拍手にまぎれて、アンコールを求めているとおぼしき拍手が、ぱらぱらと混ざっているようにも見えたのだけれど、
でもそれもすぐに終わってしまい、観客たちは早々に上着を着て帰路につく、といったあっさりした感じがありました。あっさりというのも変ですが、当時はこの感じがエレカシのライブでは至って普通だったんだろうなあ……と思わされる映像で。

エレカシDBさんで1992/9/19 日比谷野音のセトリを検索したところ、

01.優しい川
02.金でもないかと
03.デーデ
04.浮き草
05.星の砂
06.珍奇男
07.浮世の姿
08.日曜日(調子はどうだ)
09.ひまつぶし人生
10.お前の夢を見た(ふられた男)
11.通りを越え行く
12.曙光
13.果てしなき日々
14.男は行く

14曲! まずこの少なさにびっくりしますが
2回目のアンコールが「男は行く」だと記事にあったので、
1回目は「果てしなき日々」だったということか…

アンコール……なんというか……
時空を超えてどきどきします。
中本さんの記事によると、最後、
「宮本ぉー、何があったのか言え!」という野次が飛んだそうです。

侘助的回想

エレファントカシマシ5」と言えば、このジャケットで、

もう石くん……石くんが……
「EPIC映像集」にバウスシアターのライブの楽屋と思われる映像があって
リハ映像も含めこのバウスシアターのオフショットはすごくいいんです。
いいんですけど、なにしろ石くんが衝撃で……
アロハシャツを着た石くんが、麻雀に興じてらっしゃいます。

宮本浩次「『太って行くイシくん』に象徴されていると思うんだけど、まぁバンドが上手くいってなかったんでしょうね。コミュニケーションもそれほど取れていません、この時期は。ファーストアルバムの頃みたいに常にバンドで入ってたわけでもないし、ギタリストがいるにもかかわらずヴォーカリストがギター弾いてるし。イシくんはスピリッツっていう酒を毎日1リットルずつ飲んでましたねぇ。」

MUSICA 2008年4月号

バンド全体がうまくいっていたわけではない。
仲のいいだけの「友達どうし」でもない。デビュー当時の勢いもない。
混沌としたよどんだ空気で充満している……といった感じだったんだろうか。

そんな中でも活路を見出すべく
アルバム制作で実験的なことを試したり、
初めてアンコールに応えたりと、
新しいことにチャレンジしようとしていた。
ひとつひとつはたとえ小さなことでも、当時の本人たちにとっては
すごくすごく大きな一歩だったんだろうなあ……

久し振りのアンコールだったのか……とあらためて思い、
通称「赤箱」Disc3の1992年の野音の音源を聴き直したところ、
「珍奇男」の歌終わりで宮本さんのMCまで入ってました。
「今日はしゃべろうと思ってきたんです。なぜかっていうと、話好きなんですよ」
このくだり、好きです。好きなやつだった。
お客さんが異様に盛り上がっててなんだかほほえましい。
ああその場に混ざりたい。

※2017.07.15追記
映像『エレファントカシマシ ~1988/09/10 渋谷公会堂~』によると、このデビューライブで、形式としてはアンコールがあった模様です。
おそらく、しばらくアンコールのない時期が続き、この1992年に久し振りに?アンコールをやったということなのだと思います。ただ、1988年のはあくまでも形式的な感じで、映像を見ると、そういうかたちでやることに、かなりイラだっているようでした(MCでぼやいている)。1992年のは、残っている赤箱の音源を聴く限り前向きな感じもあり、本来の意味のアンコールに応えたというのは、1992年で初めて、ということかもしれません。

←1991年←  →1993年→

POSTED COMMENT

  1. まるみや より:

    こんにちは。
    正月以降、ひさしぶりに「エレカシ5」ブームがきていたところで
    タイムリーな内容ありがとうございます!
    エレカシはどのアルバムも良すぎて、結局順位がつけられないのですが
    「5」って名盤だと思いませんか?
    そもそも、ズブっと沼化したきっかけ曲『曙光』が収録されてますので
    個人的には思い入れ深いアルバムです。
    そして、初めてのアンコール。
    当時のお客さんの驚きったらなかったでしょうね。
    私、いまだ『赤箱』未入手なのですが
    MCのくだり無性に聞きたくなりました!
    ねぇ、好きなやつです、わたしもきっと^^
    それと、ピアノひく先生も未見ですし・・・
    侘助さん目撃されたなんて、羨望のまなざし。。
    エレカシ好きになってからというもの
    タイムマシンが心底ほしいと思うようになりました。
    戻りたい、戻れない♪

  2. 侘助 より:

    コメントありがとうございます。
    「5」は名盤ですよね。「曙光」がきっかけだったんですねーかっこいい曲ですよね!
    初めてのアンコール、ほんとにその場は騒然としたんでしょうね。そこで飛んだ「何があったか言え」という野次が、もうセンス良すぎだと思いました笑。ほんとに、ずっと見てきたファンにとっては、その通りだったんでしょうねぇ
    「赤箱」は、活動休止中の発売で、あまりにエレカシ欠乏症で思わず買ってしまいました。でも、思ったより全然よくて(正直、あんまり期待していなかったのですが)、特にクアトロとかシェルターのとかすごくいいです。
    この1992年の野音も、虫の音がずっと聴こえて、いいんですよねぇ
    このMC、場の空気もいいし、ほんと好きなやつなんです!
    タイムマシン……ほしいですねえ…

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