ライブ関連

2023.10.08 日比谷野外大音楽堂 concert 2023(ライブビューイング感想)

今年の野音はライブビューイングで観ることに。

会場となる丸の内ピカデリーと野音は徒歩でも行ける距離なので、開演前に野音にちらっと寄って雰囲気だけ味わってきました。 エレカシ 野音 2023

少し雨ふりのお天気。細い小雨がふっていて、みんな傘をさしたり合羽を着たり。「来年は野音はあるのだろうか」「次回こそは中に入りたい」などと思いをはせながら、丸の内ピカデリーへ移動したのでした。

2023エレカシ野音|サポートメンバー

Key:細海魚

2023エレカシ野音|感想

・今回はなんとサポートギターなし。かなり久しぶりなのでは。ライブの一部、数曲とか、チャボさんライブへのゲスト出演で4人だけというのはありましたが。

・ほぼ定刻に開始。約2時間50分のライブ。3部構成+アンコール。

・「No more cry」初披露。「yes.I.do」も終盤に演奏される。

・宮本さんは、サポートギターがないせいか、数曲のみハンドマイク。有線のマイクで思わずワクワクしてしまう(笑)が、からまるとかつんのめるとかのアクシデントはなく、マイクスタンドが倒れてそれを上手に立て直す程度で特に珍事なし。

・「デーデ」のイントロは石くん。「星の降るような夜に」では石くんコーラス。石くん大活躍。

・石くんダブルネックギターも披露。宮本氏も石くんもエフェクターでギターの音色を結構変えている曲があった。エコー、ディレイみたいな広がる系の。

・星シリーズ「流れ星のやうな人生」「星くずの中のジパング」「星の降るような夜に」3曲もやった!

・「さらば青春」、歌詞で詰まったせいか、かなり歌い進めてから演奏を止める宮本氏。あやまりつつ、昔出した『sweet memory』に入っている曲、結構売れたんだよね…などと補足してから演奏やり直し。

・「はじまりは今」で宮本浩次号泣。

・締めの曲は久しぶりの「花男」

・(ライブビューイングのようす)映画館だけど、自然に拍手が沸き起こる。コブシを上げている人もいた。

今回の野音、あまりに良すぎて感想をどう書くか悩みあぐねてひとまず箇条書きでメモしてみました。

本当に良かったなあ。。。私はライブビューイングでしたが、映画館を出たあと、友達にその感動を言葉にする術なく「やばいやばいやばい・・・」と口をパクパクするのが精いっぱい、放心状態のまま帰路についたのでした。

今回は1部から3部の3部構成。ボリューム的には3部それぞれ同じくらい。「地元のダンナ」、「いつものとおり」、「もしも願いが叶うなら」、「季節はずれの男」、次々と繰り出される名曲の数々・・・「穴があったら入いりたい」もライブでほんとに久々、MASTERPIECEツアー以来。

しかし、今回は2部。2部につきる。「さらば青春」ではじまり「No more cry」で終わる。何かこう、1本通ったものがそこに流れてる感じがありましたね。テーマみたいな。

さらば青春
甘き絶望
武蔵野
Baby自転車
流れ星のやうな人生
悲しみの果て
はじまりは今
星くずの中のジパング
パワー・イン・ザ・ワールド
No more cry

あらためてながめる2部のセトリ。うむ。すばらしすぎる。「さらば青春」がはじまった時はぐっときてしまった。3連のギターにのせて美しい大らかなメロディの歌がはいる。やり直しにはなったけど、めちゃめちゃ最高なアクトだった。

MCで言ってた「さらば青春」が入っているベスト盤
『sweet memory~エレカシ青春セレクション~』

イケイケアルバム「good morning」が出た半年後にリリースされたベストアルバム。今回の2部に通じるテイストのするベスト盤。

「流れ星のやうな人生」から「悲しみの果て」はすてきな流れだった。「流れ星のやうな人生」! この曲をお守りみたいにして聴いている時期があったな。歌いだしの《遠い空からおちてきた 流れ星のやうな人生》、はじまったとたん、目の奥がぎゅっとなり、曲のタイトルを思い出す前に泣いた。比喩ではなく泣いた。レポで「泣いた」って書くのは少し恥ずかしいけど、今回の2部は本当に泣かされっぱなしだった。「流れ星のやうな人生」の投げやりだけど前向きで、さびしいけどやさしくてあったかいところが好き。「季節はずれの男」と「流れ星のやうな人生」は私の中で、エレカシ節を精製して凝縮した曲たち。ザ・エレカシ。これぞエレカシ。エレカシだから表現できる世界。

2部の最後に「No more cry」に配置したセットリストに今さらながら感動してしまう。「No more cry」をやる前に宮本さんは「歌詞が好き」と言ってて。《かっこわるい かっこつけてた昨日の俺》《夢よもう一度 我が胸を焦がして》。あらためて詞をよむと、2部の最後に持ってきた思いがひしひしと伝わって、またじーんとなる。

今回の野音は「35周年を締めくくるステージ」と公式の告知文にもあり。

2014年、はじめてのたまアリで。30周年ツアーファイナルの2018年のたまアリで。「さらば青春」は、思えば節目節目に歌われた歌のように思います。周年を記念するライブで必ず歌われたきた「さらば青春」。積み重ねてきたものと一旦決別して、また前進してゆく。過去におごらず、ただ前を向いていくのだという静かな、しかし熱い決意を、この曲からはいつも感じるのです。この曲から始まった第2部の終わりに「はじまりは今」、《夢よもう一度》と歌われる「No more cry」へとつながるのは本当にドラマチックな流れでした。

あんなに劇的で感動的なライブをやったのに、あっさりと袖にはけていくメンバーたち。これはほんとに変わらない。美学を感じる。かっこいい。

「悲しみの果て」のあと「はじまりは今」。めっちゃ泣いていた宮本さん。何を思っての涙だったんでしょうね。50代後半であんなにきれいな涙を流す人もそうそういない。

今回、サポートギターを入れなかったのは、わたしたち観客が見ている以上に、当事者にとっては大きな事件だったのではないかと。宮本さんは数曲をのぞいてほぼギターを弾きながらの歌。石くんも宮本さんもギターの音作り、いつもより工夫しているのが素人の私にもわかる気がしました。

新曲「No more cry」も聞くところによると4人の音にこだわって制作されたそうだし、かなり久しぶりに「4人のエレカシ」に回帰しつつあるということなんでしょうか。

ユニバーサル以降は、ライブには必ずサポートが入り、アルバムにはプロデューサー、ゲストミュージシャンを立て、どんどん「4人のエレカシ」というところから離れていった。4人だけでやるということについては、理想の形とはしつつ、どうしたらできるか、今はまだできない、などと宮本さんは折に触れて「バンド」について語っていたように思います。ソロ活動の経験も大きかったのでしょうか。《夢よもう一度》。今回の野音は、4人でやっていく、という決意と覚悟が透けて見えるような気がしました。新曲「yes.I.do」が出て「No more cry」が出て、こうなったら新しいオリジナルアルバムを期待してしまいます。絶対いいに違いない。

「ココロに花を」の頃から一緒にエレカシをみてきた友人と今回一緒にに野音を観たのですが「ほんとうにいいバンドになった」としみじみ言ってました。その時期その時期で、バンドも変化をするし、自分も変化があったりエレカシとの距離感も変わったりする。でも、かならず、こんな最高なライブを見せてくれる。好きになってよかったなあとしみじみ思わされるバンドです。ライブビューイングだったけど、今まで三本指に入るすばらしいライブを観ることができてほんとうにしあわせでした。

野音 日比谷 2023 ライブビューイング

2023エレカシ野音|SNSなど

◆rockin’on.com/渋谷陽一の「社長はつらいよ」
ありがとうエレファントカシマシ、今年も特別な時間を共有できました。
今回も渋谷さんによる4人の写真。いい写真。

◆rockin’on.com/山崎洋一郎の「総編集長日記」
エレファントカシマシの日比谷野音公演を観た感想
「僕は本当に感動した」。ほんとうに…!!

◆鹿野さんTwitter

2023エレカシ野音|セットリスト

タイトル収録アルバム
第1部
1.地元のダンナ町を見下ろす丘
2.いつものとおり奴隷天国
3.もしも願いが叶うなら東京の空
4.季節はずれの男俺の道
5.赤き空よ!悪魔のささやき~そして、心に火を灯す旅~
6.デーデTHE ELEPHANT KASHIMASHI
7.珍奇男浮世の夢
8.穴があったら入いりたいMASTERPIECE
9.四月の風ココロに花を
第2部
10.さらば青春sweet memory~エレカシ青春セレクション~(Sg「風に吹かれて」カップリング)
11.甘き絶望町を見下ろす丘
12.武蔵野good morning
13.Baby自転車ココロに花を
14.流れ星のやうな人生町を見下ろす丘
15.悲しみの果てココロに花を
16.はじまりは今愛と夢
17.星くずの中のジパング
18.パワー・イン・ザ・ワールド
19.No more cry
第3部
20.シグナル町を見下ろす丘
21.友達がいるのさ
22.RAINBOWRAINBOW
23.so many peoplegood morning
24.yes. I. do
25.ズレてる方がいいRAINBOW
26.俺たちの明日STARTING OVER
27.ファイティングマンTHE ELEPHANT KASHIMASHI
アンコール
28.星の降るような夜に東京の空
29.今宵の月のように明日に向かって走れ-月夜の歌-
30.花男THE ELEPHANT KASHIMASHI

2023エレカシ野音|アルバム別曲数

THE ELEPHANT KASHIMASHI( 3 )
THE ELEPHANT KASHIMASHI II( 0 )
浮世の夢( 1 )
生活( 0 )
エレファントカシマシ5( 0 )
奴隷天国( 1 )
東京の空( 2 )
ココロに花を( 3 )
明日に向かって走れ-月夜の歌-( 1 )
愛と夢( 1 )
good morning( 2 )
sweet memory~エレカシ青春セレクション~( 1 )

ライフ( 0 )
DEAD OR ALIVE( 0 )
俺の道( 1 )
扉( 2 )
風( 1 )
町を見下ろす丘( 4 )
STARTING OVER( 1 )
昇れる太陽( 0 )
悪魔のささやき~そして、心に火を灯す旅~ ( 1 )
MASTERPIECE( 1 )
RAINBOW( 2 )
Wake Up( 0 )
新曲( 2 )

:EPIC SONY  :ポニーキャニオン  オレンジ:東芝EMI  :ユニバーサル

https://wabisuke-zakki.com/archives/15323388.html

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