「町を見下ろす丘」全曲解説のページ

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ここにいろいろ書くにあたり、昔の雑誌を広げたり、歌詞カード見たり、
記憶を総動員したりしながらやってるわけですが、
ネット検索もすることがあって、その流れでへ~と思うようなサイトを見つけることもあり。



ご存知の方も多いと思うのですが、
「ニューアルバム『町を見下ろす丘』を全曲解説! 宮本浩次インタビュー」(excite music)
http://ent2.excite.co.jp/music/special/elekashi/int_01.html
http://ent2.excite.co.jp/music/special/elekashi/int_02.html

というページがありました。リリース当時のインタビューですね。
町を見下ろす丘』は、2006年3月発売、東芝EMI最後のアルバムです。
ドラムのトミが病気になってライブが延期になったのもこの頃でした。

『町を見下ろす丘』は個人的に大好きなアルバムで……
東芝の中期は、私自身わりとおとなしめだったテンションがこれで一気に戻ってきた、忘れられない一枚です。

このアルバムと言えば”シグナル”。私の中ではもうダントツに”シグナル”でした。
とにかく曲に打たれてしまって、なんてきれいなメロディなんだろうと。
ちなみにこの曲は、2009年9月号のJAPANの「エレファントカシマシの10曲」という記事で、
宮本さん自身が10曲のうちの1曲として選んでいます。

あとは“雨の日に・・・”もすごく好きだし、なんといっても”流れ星のやうな人生”が入ってる。
”地元のダンナ”も大好きだし。
このアルバム、熱いんだけど、同時に醒めてる感じがすごくいいなと思いました。
宮本さんは俯瞰してる、という言葉を使ってたけど、そういうところなのかなあ。
熱くて醒めてる、というのは、エレカシに通じて言えることだけど、
これは、アルバム全体として、そんな感想を特に持ったというか。

DVD『扉の向こう』で、宮本さんがしきりに「オヤジなんだから足さないと」と言いながら、
もんもんとレコーディングしていたのが印象的だったけど、
“地元のダンナ”や”シグナル”や”人生の午後に”や、
40の中年のリアルさがいい形でこのアルバムには出てて、
エレカシとうとうやったな、すごいな、と思いました。
ここにきて新しい軸を見出すのは、ちょっとやそっとのことじゃできないだろうし、
粘り強く探してきたからなんだろうな。

この『町を見下ろす丘』に至る発見の数々が、
次につづく”俺たちの明日”で再び世間にアピールしうる、
エレカシの新しい魅力につながっていった。
ぽっと”俺たちの明日”が出てきたわけじゃないんだなあと、
『扉の向こう』を見たり、『町を見下ろす丘』を聴いたりしてると、
そう感じられてほんとうに感慨深いです。


宮本さんによる全曲解説は、読みごたえがあり、名言も随所に出てきます。
このインタビュー、当時読んでなかったのかなあ。今回初めて読んだような気がする。
ネットとかあんまり見てなかったので、チェックしそびれてたのかもしれません。

僕は音楽って、誤解を恐れずにいうとやっぱり“伴奏”だと思うんですよ。哲学でもなければ、文学でもない
excite music/『町を見下ろす丘』全曲解説!宮本浩次インタビュー

“甘き絶望”についてのコメントの中で、宮本さんはこう言っています。
そうかー、伴奏か。詞も音もあれだけこだわって作りながら、こう言い切る。
意外だけどかっこいい言葉だなあ。
続けて、音楽は応援歌だと思うし、それを目指したい、「優しい歌を作りたいな」と言っていました。

歌を誰か知らないか?
つまらぬときに口ずさむ、
やさしい歌を知らないか?
エレファントカシマシ “遁生”

“遁生”の一節を思い出しました。

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