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エレカシと幻

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“太陽ギラギラ”という曲があります。2枚目のアルバム「THE ELEPHANT KASHIMASHI II」の5曲目。

首をうなだれてナミダ顔
エレファントカシマシ “太陽ギラギラ” 詞/宮本浩次

の男を見ている。

どうした その顔/みんな楽しそうだよ
(同上)

と言うけれども、その男は

ああ 俺にはわからない
ああ ほんとうに楽しいの
(同上)

この曲のすごさに気がついたのは、遅ればせながら最近です。
登場人物はナミダ顔の男と、見ている人と、二人出てきて、
でも、繰り返し聴いていると自問自答のようにも受け取れる。
最後、ふと見ると彼はおらず、

あれは夢だと 気がついた
(同上)

白昼夢のような幻覚のような詞です。



駅へと向かう道で 行き交う人の波
皆どこへ行くの 待ちぼうけ あの頃の俺がいる
面影に導かれその先へ…
エファントカシマシ “明日への記憶” 詞/宮本浩次

これは“明日への記憶”の歌詞。
≪あの頃の俺がいる≫と、
これもシュールな描写。
このあと、

立ち尽くす俺が窓に映ってる
(同上)

と現実に戻る。

“彼女は買い物の帰り道“の、≪心ぎりぎりミステリー≫な日常の中にも、

「泣かない私は幻の中でまどろむlittle girl
負けない心で立ち上がる…」
エレファントカシマシ “彼女は買い物の帰り道“ 詞/宮本浩次

と、≪幻の中でまどろむ≫という1シーン。

幻、といえば“武蔵野”。
1番のサビでは、

武蔵野の坂の上 歩いた二人
そう 遠い幻 遠い幻…
エレファントカシマシ “武蔵野” 詞/宮本浩次

2番のサビでは、

武蔵野の川の向こう 乾いた土
そう 幻 そんなこたねえか…
(同上)

宮本さん曰く、

「武蔵野の光景を僕は、歌ってきたんだっていう。訣別してるんですよね。そういう歌なんです。だからこう、泣けて泣けて。自分でライヴでやると。もう訣別して、何度も青春よさらばって言っていながら、ほんとのさよならをこう、心から。歌としてのさよならじゃなくて、訣別したんですよね」
(ROCKIN’ON JAPAN 2009年9月号)

日比谷の野音で、音程がくずれるぐらい泣きながら“武蔵野”を歌っていたこともありました。

汚れきった魂やら 怠け者の ぶざまな息も
あなたの優しいうたも 全部 幻 そんなこたねえか…
エレファントカシマシ ”武蔵野” 詞/宮本浩次

ここが特に好きで、ライブでは一音一音、一字一句逃さないように聴いてます。
ほんとにいい曲だなあ。

“太陽ギラギラ”、“明日への記憶”、“彼女は買い物の帰り道”、“武蔵野”……
幻想と現実、あっち側とこっち側を行きつ戻りつ、
そんな浮遊感が心地いいような、果てしなく切ないような、
これぞエレカシワールドな曲の並びとなりました。

言い訳できればしたくない。と思っていてもついしてしまうのが言い訳で。 無意識に言い訳していることも多々あったりする。 ああ 無理を承知でま...

POSTED COMMENT

  1. みみこ より:

    ご返信、ありがとうございました! すみませんまたまた あまりにこの 果てしなくせつないの曲ぜんぶ好きで まさにエレカシワールドで頭がフラフラになります! なんだかお伝えしたくてたまらなくなってしまいメールした次第でございます笑 失礼いたしました!

    • 侘助 より:

      みみこさま
      この記事にコメントいただいてなんだかうれしいです。わかってもらえてうれしい…
      ありがとうございます^^
      私も果てしなく切ないこの曲たち大好きです♪
      武蔵野の幻、すばらしすぎて泣けてきます。また野音でやってほしいです!
      (お気になさらずどうぞお気軽にコメントしてくださいませ~^^)

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