エレカシ・宮本ソロ_キーワード

『奴隷天国』に、ダダッダダッダダッダダッダーダーダッ、という、
リズムの超かっこいいキメで始まる“道”という曲があって、
“道”はいいなあ、かっこいいなあ、と最近ぐっときていたので、
今日はエレカシの道ソング。



タイトルで言うと、“道”の他に“俺の道”、“桜の花、舞い上がる道を”、
それから“ワインディングロード”もそうですね。“通りを越え行く”も。

そうだ、突然思い出しました。
宮本さんはかつて、映画は全然観ないと言っていた人ですが、
去年のインタビューでフェリーニを観たと言っていて、
『道』が良かったと言っていました。
そうか、映画観るようになったんだと思ってびっくりしたんですけど、
これ、いい映画なんですよね。大好きで、今年のお正月にもまた観ました。
ほんとに切ない映画で、胸にずっと残る。かきむしられる。
音楽が伏線になっていて、エンディングはあるメロディが重要なポイントになっています。いいシーンなのです。

もとい。エレカシの道。
「アスファルト」というフレーズが結構出てきて、
3枚目に入ってる“月と歩いた”。車と歩く人の二重構造の歌詞で、

なめたようなアスファルトの道を
エレファントカシマシ “月と歩いた” 詞/宮本浩次

とある。
この車コーナーの、
ブーッブーッブーッの不敵な感じとか
タリラ~リラドゥンダドゥンダとかですね、先生の歌いっぷり節回しがまあ見事です。

“明日への記憶”にも

ただ理想に振り回されてきた俺に
昇りくる太陽 揺れるアスファルトの上
エレファントカシマシ “明日への記憶” 詞/宮本浩次

と、アスファルトが出てきます。
アスファルトの路面からの熱気で空気がゆがむような光景、後半、サイケにトリップするチクタクの部分への伏線にも思えるような。

“ロック屋(五月雨東京)”の中では、

アスファルト濡れてきて喫茶店でオレは雨宿り
エレファントカシマシ “ロック屋(五月雨東京)” 詞/宮本浩次

と、雨の道です。
白ばんだアスファルトにぽつんぽつんと黒い点が打たれていく様子が目に浮かぶようです。

“シグナル”は、

夜はふけわたり家までの帰り道
エレファントカシマシ “シグナル” 詞/宮本浩次

という始まりで、
いつかのライブで宮本さんが「帰り道の歌です」と紹介していたことがありました。
この曲は全編にわたって≪道≫という言葉がちりばめられてます。

道半ばに命燃やし尽くす
(同上)

とか

道に咲く花のやうに
(同上)

とか。

この曲からなんとなく連想される“風”という曲。
2009年の武道館のアンコールでやったんですけど、
≪いつか通ったとおりを 辿り来た気がする≫の部分、
8年ぶりの武道館という感慨が、このフレーズに込められている気がして、
もう泣けてしかたがなかった。

エレカシの来た道。
決して平坦でなく、袋小路に入ったことも、進めずに立ち止まったこともあった道。
長い長い道のり。
今は振り返って眺めやることしかできないけれど、
エレカシの道がこれからも未来へ続くことを信じながら、静かに再出発のときを待っていようと思います。
静かには全然できてないんですけど(笑)、エレカシの「道」の曲を思い出しながら、
ちょっとそんなことを考えたりしました。

https://wabisuke-zakki.com/archives/15323570.html

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